事件概要：

岐阜県土岐市の核融合科学研究所は、1998年から取り組んできた核融合研究で、2025年12月25日に「大型ヘリカル装置（LHD）」を用いた実験を完了しました。この装置は超高温プラズマを発生させる目的で設計され、これまで1億度を超える温度を維持し、長時間運転の記録を達成しています。核融合発電は理論上、わずか1グラムの水素で石油8トン分の電力を得ることが可能ですが、実用化が難しい理由には高温環境の維持が挙げられています。

27年間で20万回以上の実験を重ね、ヘリカル方式の有効性を証明した研究所は、今後茨城県那珂市の施設で別方式での実証実験を実施します。

コメント：

核融合研究の進展には驚異的な科学技術が結集されていますが、その実現の遅れが示す現実は厳しいものです。1億度を超えるプラズマの生成と維持は、現代技術の限界を象徴する一方、効率的なエネルギー解決への希望をも秘めています。しかし社会的視点から見ると、核融合発電が未だ実用化されない背景には、工学的障壁だけでなく、政策的・予算的な問題も浮き彫りになります。科学的創造力に対する支援が不足している状況では、人類がエネルギー自立を見据えることは難しいでしょう。

まずこの問題を克服するには、国家および国際的な協力体制の強化が必要です。1つ目は、研究費の増額と資金配分の合理化。

2つ目は、優秀な科学者やエンジニアの育成と確保。3つ目は、研究成果を迅速に社会実装する試験環境の整備です。このような本質的な構造改革なしに、エネルギー問題の解決は遠い未来に留まってしまいます。

核融合技術は、持続可能な未来社会と現行の化石燃料依存の矛盾を直面させる象徴です。その突破口を見出すことで、現在の限界を超える歴史的な転換点となるでしょう。しかしこの課題を「未来の夢」で終わらせず、現実の課題として迅速に対応する姿勢が求められます。革新は感謝されるべき理想であると同時に、実現を急がねばならない使命でもあるのです。

ネットからのコメント

1、核融合発電が実現すれば、エネルギー問題も一気に解決！とはならないだろうが、それでも既存の核分裂型発電より安全面でも効率面でも有用なのは間違いないまぁ地上に太陽を人工的に造るみたいな技術なんで、極めて難しいのは百も承知だが、ここはかつて『技術大国』といわれた日本の力を見せて欲しいところ他国より先に技術を確立できれば、その技術を売ったりして国益にもなる頑張ってください！

2、実現したら、絶対に国としてお金をかけて技術を守ってくださいね。お金を出さないと優秀な技術者とノウハウは外に流出します。世界に先駆けて特許を取れば、エネルギー資源がなく物価高騰の貧しい日本が、新エネルギーで儲けて世界的地位を取り戻して豊かになれる日がくるでしょう。

3、よくよく考えたら…真空空間で1億℃のプラズマを浮かせる為に、超電導コイルを介して性能維持する為にマイナス170℃で強冷却し、封じ込めて周りの機器設備の劣化を防ぐんだよねぇ…で、どうやって石油８トンのエネルギーも在る！と言う熱変換は、何処に噛ませるのだろうか？プラズマの直ぐ近くで熱交換したら、1億℃に曝露した耐熱金属隔壁は、水素結合を起こし始めて、劣化が触れた所から内側に進んで結局の所、金属が脆くなりぶっ壊れるだろうし…マイナス170℃の超電導コイル付近のかなり外側では、安全だろうけど熱交換する為のエネルギーを伝える効率はかなり落ちるんだろうなぁ…相当に難しいんだねぇ…今の実験段階は、ただ1億℃に小1時間継続出来ただけで、その先の熱交換まではまだまだ進んで無いんだろうなぁ…先が遠い世界だよなぁ…でも、核ゴミを考えたら諦められないよなぁ…未来の子孫に努力の証を遺したいもんね…

4、原発だ太陽光だって言ってる間にこうやって虎視眈々としたたかに研究を進めて実用化して、もうエネルギー問題にさようならってなるといいなぁ。エネルギー依存が無くなるだけで国際的な大きなしがらみから解放される。資源が無いなら作ればいい。日本の技術者の方に敬意を。