日本社会における働き方改革は、過労死や過労自殺の問題を解決するために約10年間進められてきましたが、進展は遅く、依然として悲劇が続いています。教育心理学者の保坂亨氏は、学校教育が「休むことはよくない」と無意識に刷り込み、働きすぎる傾向を助長していると指摘しています。皆勤賞が、学校を休まないことを価値あるものとして広く受け入れられていることは、社会全体の問題へと影響を与えています。
コロナ禍では「具合が悪い時は休むべき」という意識の変化が起こりましたが、以前の状態に戻る傾向があります。教育政策が「休むこと」の重要性を再認識しない限り、根深い文化的習慣は変わらないままでしょう。

事件の背景にあるのは、日本の学校教育が「休むこと」を良しとしない文化に影響を与えているという問題です。「皆勤賞」がその代表例で、教育の成果として重視されていますが、健康を犠牲にする原因にもなり得ます。こうした教育システムの欠陥により、社会に出た大人は過労に陥りやすくなるのです。

解決策として、まず教育カリキュラムに「休むことの大切さ」を組み込むことが必要です。次に、健康と仕事のバランスを取るためのガイドラインを企業に設けることが効果的でしょう。そして、社会全体が有給休暇の利用を奨励し、それを罪悪感なく取る文化を育むことが求められます。
休むことを悪とする価値観は、過労を美徳する文化とされがちですが、それは誤った発想です。働くことの価値は、健全で持続可能な生活と両立してこそ生まれるものです。今こそ、日本社会が休むことの重要性を真剣に捉え直す必要があります。
ネットからのコメント
1、体調不良や不幸事で急に休むのは仕方ないのだけど、誰かが代わりに休みに出てきて勤務をする職業もある。だから皆に迷惑をかけないように体調管理が大事だと思う。
2、毎日、健康で元気に学校に通えたことが素晴らしいのです。皆勤のために、具合が悪いのに無理して登校する生徒やさせる保護者なんていませんよ。念のため、などと簡単に休んでいます。よく休む生徒は、生活習慣が乱れていることが多く、ネット依存で夜更かし。自ら体調不良を、招いています。
だからこそ、基本的生活習慣である睡眠や食事を整え、健康に過ごしている生徒は報奨に値するのです。
3、いわゆる基本的生活習慣の確立、自己管理ですよね。ある意味この価値観が海外から日本が評価される要素のひとつなのだと思いますけどね。休むことを非難する必要はありませんが、休み方というのもあると思うので適切なタイミングと適度な塩梅というのは気をつける必要はあっていいと思います。また、皆勤は皆勤でしっかり評価する文化でいいと思いますけどね。
4、この記事は何だかんだ御託を並べているが、やはり健康管理が出来て、且つある一定程度以上の忍耐がなければ、何の仕事も上手くいかないのが事実。学校は、その社会に出る前の訓練期間なのだから、具合が悪いのに無理して行けとは言わないけれど、せめて具合悪くならないように、その子の体力に見合った努力と管理をするのは必要。低学年なら親、高学年なら親に加えて本人も自分の身体を知り、健康に向き合うべき。で、今までの個人の経験則上ではあるが、仕事が出来ない人に限って、当日欠勤が多く、そういう人に限って「じゃあ無理しろと?」と開き直る。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a20f6e68114bd2c4a85ab35ec8fae692697adde8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]