事件概要：自動車ディーラーにおいて「残価設定型クレジット（残クレ）」が採用される背景には、車両価格の高騰や業界構造の変化がある。従来、営業マンの評価基準は販売台数が主だったが、現在は残クレや個人リースの契約率が重視され、それが給与・昇進にまで影響する仕組みが形成されている。これに伴い営業マンは顧客に残クレ契約を積極的に推奨するケースが増加。

それが行き過ぎると法的問題を抱える可能性も指摘されており、消費者は注意が必要。

コメント：自動車販売業界における「残クレ至上主義」は、深刻な制度的弊害をもたらし得る現状として議論を呼びます。一部の営業マンが顧客に対して残クレ契約を不必要に強く推奨する背景には、企業側のインセンティブ構造の歪みが存在します。販売台数に基づいた評価から付帯商品の契約数優先へとシフトすることで、営業マンに過剰な負荷がかかり、顧客利益よりも目標達成が優先される環境が生まれています。

本質的な問題は、企業側の収益優先の制度設計。車両価格の高騰により、残クレを利用しない場合に購入が困難になる状況は、消費者の自由選択を制約します。また、企業が独自と称する「吊し上げ研修」などの圧力的指導手法は、経済的利益のみを追求する構造そのものを強化しています。

改善策としては、①残クレ推奨に偏らない営業評価指標の改訂、②誤解を防ぐ契約プロセスの透明化、③消費者に対する選択肢の自由保証を法的に確立することが求められます。これにより企業利益偏重型構造から、公正で信頼される販売体制へと進化できるでしょう。

経済的利益に囚われるのではなく、消費者の信頼と満足度を基点にする販売戦略こそが、企業の持続的発展を可能にする鍵です。

ネットからのコメント

1、車はいつも現金で買うようにしようとは思っているけど、とにかく毎回毎回どのディーラーでも現金購入は困ります、値引きできません、と嫌がられるので面倒で仕方ない。100万円だけでもいいのでローン組んでもらえませんかと毎回しつこいし。なんで支払い方法までディーラーに合わせないといけないんだろうか。好きな方法で購入させてくれと思う。

2、考え方の違いかもしれないが、ずーと支払っても自分の物にはならないし過走行、ボディーの傷など減額される要素が満載で残クレでクルマを買うなら自分で無理なく買える中古や新車がいいと思う。

3、「残クレでないと売れない」「残クレでないと話が進まない」という空気そのものが、購入者にとってはただの迷惑だ。

クルマは本来、買い方を自由に選べる商品であり、支払い方法で扱いが変わるのは本末転倒である。現金や通常ローンを選ぶだけで、営業のテンションが下がり、値引きも渋くなり、納期や情報提供まで差が出る。それはもはや「提案」ではなく、販売側の都合を押し付けられている状態。ましてや、車が品薄であることを逆手としたいわゆるトヨタ商法は利用者からみると迷惑の極みであり、意地でも購入などするものかと決心する。

4、ウチもこの前に残クレで車買いました。もちろん内容はわかってて。営業の方の説明もありましたが、2ヶ月払って銀行ローンに変えましたよ。営業の方からは成績に関係するのと、値引きも普通より上乗せできるので。そちらの方が得かトントンにできると。お互いにwin-winになるように提案してもらいました。内心は損してると思いますが…でも、通常に残クレで払ってるのはめっちゃ損してるかと。なぜなら半分は払ってるけども、そのままの金利がかかってます。500万の車でも250万の値段は減らず金利もそのままかかってます。気をつけましょう！