去年2月28日、富士急ハイランドのジェットコースター「ええじゃないか」で、点検中だった従業員・嘉村伊織さん(29歳)が車両とレールの間に挟まれて死亡する事故が発生しました。当時、現場責任者の40代男性が安全確認ブザーを鳴らさず車両を動かしてしまい、気づいた際には既に間に合わなかったと警察の調べで分かりました。富士急ハイランドは事故後、車両が動かない安全システムを導入し営業を再開していますが、警察は業務上過失致死の疑いで現場責任者を書類送検する方針を固めています。

この事故は、単なる過失では片付けられない深刻な構造的問題を露呈しています。現場責任者が安全確認を省略したことは一個人の判断ミスに見えますが、その裏には、安全手順が徹底されていなかった企業文化やシステムの欠陥があったのではないでしょうか。業務において「慣れ」が安全意識を蝕むことは多く、一員のミスと片づけるだけでは、また同じ悲劇が繰り返される可能性があります。

まず、従業員に対する定期的かつ徹底した安全教育の実施が急務です。また、「安全確認ブザー」に依存しない多段階の安全装置の開発・導入を業界全体で推奨すべきです。そして経営者側は、作業現場でのストレス負荷や時間的制約を理解し、従業員が焦らず安全手順を守れる環境を整えるべきです。

この事故が起きた背景には、命に対する配慮の無さが潜んでいたと言わざるを得ません。「慣れ」が命を奪う短絡的な行動を許してしまう、このような姿勢が一掃される日を私たちは強く望みます。



ネットからのコメント
1、安全ブザー鳴らさないのも問題だが、そもそも点検作業中に運転ボタンで動いてしまうのも問題なんじゃないか?ブザーが鳴ったとしても点検者が居る事にも気づかず動いてしまうってことですよね
2、こうしたアトラクションのコース内や大型機械の内部での作業の場合、いわゆるロックアウトという作業が必要です。まず、緊急停止ボタンの押下後、ボタンに南京錠Aを取り付けてボタンを解除できないようにします。そのうえで、その南京錠の鍵を専用のボックスに入れます。内部での作業者は開始前に、そのボックスの蓋を南京錠Bで施錠します。南京錠Bの鍵は作業中も携帯して管理します。
作業者一人ひとりがボックスに施錠をし、1つでも南京錠Bが残っていれば南京錠Aの鍵は取り出せない。すなわち運転再開できないという仕組みですね。「点検作業中に車両が動かなくなるシステム」を導入したとのことですが、こうした一見原始的な、機械に頼らない仕組みも合わせて導入し、作業者にヒューマンエラーを防ぐ意識が芽生えることを期待します。
3、本来はレールに立ち入っている間はコースターが動かないように監視する業務のはず。中に人がいるのにブザーを鳴らして動かす自体あり得ない。動かしてしまった人の責任もあるが、人がいるのに機械的に動かなくなるようにインターロックを設置していない状態を放置していた会社の責任が1番重いと思う。
4、安全ブザーを鳴らしていたとしても、点検している作業員が下に潜っていたら気付きにくいのでは?大きな声で「ここにいる!」と言って近くならまだ気付くかもしれないが、少しでも離れていたら気付けないと思う。エレベーターなど何でもそうだが、点検時は原則動作しないようにするか、外観上点検していることが分かるようにすべき。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/09bb1c74d42ae67461c4ce11d87a817791e50845,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]