ニューヨーク市では、食品ロスを減らしつつ生活困窮者を支援する取り組みとして、「コミュニティー・フリッジ」が設置されています。これらの冷蔵庫は誰でも自由に食料を寄付したり持ち帰ることが可能で、現在市内に100カ所以上存在します。この取り組みはボランティアやNPOの寄付によって支えられており、大手スーパーからも食料品が提供されています。利用者からは感謝の声が寄せられる一方、ルールとして「必要以上の持ち帰りを避ける」「消費期限を守る」ことが求められています。本取り組みは食品ロス削減にも寄与しており、人権派弁護士のキーガン・ステファン氏は「冷蔵庫を通じて地域が助け合える社会の実現」を目指しています。

この取り組みは非常に有意義であり、その理念や成果を称えざるを得ません。しかし、社会構造的な問題点を指摘せざるを得ません。現状、ボランティアや寄付という善意に依存しているため、これが恒久的な解決策と呼ぶには限界があります。
ニューヨーク市が応急で支えている冷蔵庫は、そもそも「飢え」という深刻な社会問題に対する抜本的な対応を行うべき機会喪失の象徴でもあります。
食品ロスと飢餓の同居という矛盾を経済的な視点から解決するには、以下の案を提示します。
もっと精密な食品流通システムの導入 ― スーパーやレストランで廃棄対象となる食品を即座に支援施設へ移送するインフラを整えるべきです。政府補助の強化 ― 地域冷蔵庫の設置とメンテナンスを公的なプログラムとして制度化し、予算を割り当てる。飢餓と食品ロスの教育強化 ― 市民が食品ロス削減の重要性や自己節約型の支援活動に参加する意識を高めるべきです。飢餓の問題を「善意の連鎖の勝利」として祝うのは容易ですが、根本的な矛盾に目を向けなければ結果としてその構造を許容することになります。我々が目指すべきは、飢えを根絶した社会であり、この冷蔵庫を皮切りに、地域社会と経済が持続可能な道へ進むようになることを期待しています。
ネットからのコメント
1、日本には「フードバンク」があり,私が行くイオンモールに常設されている。
ただのプラスチック箱だから,生鮮食料品を入れることはできず,たしか賞味期限が残り何か月以上とかの制限もあったと思う。酒や薬品などはだめ。この箱から持ち去ることもだめ(「監視カメラあり」と表示されている)。市内のどこかに配布所があり,こども食堂にも提供されているらしい。少し前までは月に1回,1週間の設置だったが,常設になった。物価高で需要が増えたのではないだろうか。本来は,家庭に残っている食料品を,むだに廃棄しないようにするものだ。私の自宅にはそういうものはあまりないので,イオンスーパーで購入したものをそのまま投じる。私も年金生活者だから裕福ではないが,ときどき決算してでた短期余剰金を使う。この社会に飢えた人,とくに子供がいてはいけない。
2、日本よりも治安が悪いニューヨークでこれが成り立っているんですね。日本においては恐らく、誰でもここに食料を入れることができると、消費期限切れを入れないことが守られないとか、毒を混入したものが入れる人が現れる危険性がある、一人で全部持っていく人が出てくる、トラブルが起きた際にだれが責任を取るんだといった心配が先に立ち、慎重な世論が大きそうですが。
3、大学時代、地方から上京して一人暮らしをする貧乏大学生でした。一日一食、菓子パンだけの日がありました。作った方が安価で、栄養があるのはもちろんわかっています。でも、菓子パンは包装も可愛く、安くて甘くて選ぶのが楽しかった。実家暮らしの友人たちが実家に招いて食事を振る舞ってくれたり、「バイト代が出た」とご馳走してくれることがあり、精神的な基盤になっていました。今は少しだけど余裕があり、同じような学生がいたら支援したいです。学校内に「コミュニティー・フリッジ」のような仕組みがあれば、それは単なる食料供給に留まらず、次世代への「持続可能な支援」の起点となるのではないかと思いました。
4、地域の助け合いとしてのコミュニティー・フリッジは、とても温かい取り組みだと思います。食品ロスを減らしながら困っている人を支えるという発想自体は素晴らしいものです。実際、ニューヨークでは100カ所以上に設置され、寄付された食料を地域の人が自由に持ち帰る仕組みで運営されています。物価高の中で生活に苦しむ人にとっては、身近な支援の場になっているのでしょう。
ただ、この仕組みは基本的にボランティアと善意に支えられています。食品の安全管理やトラブルが起きた場合の責任などを考えると、都市全体のインフラとして広げるには課題も多いように感じます。地域の助け合いとしては価値がある一方で、公的なセーフティネットの代わりになるものではありません。善意の取り組みと制度としての支援、その役割を分けて考えることも大切だと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/dd2d6550d11f09e89ac35c64720299f72de213a0,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]