ファーストリテイリンググループは、日本国内の新卒社員の初任給を2026年3月に改定することを発表しました。グローバルリーダー候補の月額初任給は現行の33万円から約12％増の37万円に引き上げられ、年収の目安は約590万円です。対象となるのはユニクロ、ジーユー、プラステ、リンク・セオリー・ジャパンの新入社員で、グローバル水準の仕事に挑む契機としています。

また、地域正社員の初任給も約10％増の28万円になり、年収の目安は約447万円です。この改定は、競争力と成長力の強化を目的としており、同グループは継続的な人材投資を推進していくとしています。

初任給の引き上げは、競争力強化と人材圧力への対応として称賛されますが、問題は果たしてこれが長期的に持続可能かという点です。低賃金問題は日本企業の競争力低下につながると言われていますが、初任給を増やすことで短期的採用競争力は得られるでしょう。しかし、賃金増幅だけでは優秀な人材が定着する保証はありません。持続的な職場環境改善や透明性のある評価制度が不可欠です。具体的な改善策として、まず職場環境を世界基準に近づけるためのインフラ整備が必要です。次に、勤務体系の柔軟性を確保し、ワークライフバランスの向上を図ること。

さらに、透明で公正な評価システムを導入し、長期的なキャリア形成の道を示すことが重要です。この三つの施策を実行に移さなければ、一時的な賃金の上昇が無意味に終わる危険があります。したがって、給与高の競争だけでなく、包括的な職場改革を掲げるべきです。

ネットからのコメント

1、新卒の年収あげるより、既存の社員の年収上げる方が企業としての評価と社員のモチベーションもあがるのになぜ新卒ばかり優遇されなければならない？入社後すぐ辞められる事を考慮しても、先輩社員の年収に夢見る方がよっぽど在籍期間も長くなると思うが

2、ちゃんと読むと全ての新卒対応では無く「グローバルリーダー候補」って書いてますねｗ要は移転ありの幹部候補だから、それなりに大変って事ですね。でも最初から高い給料で雇って幹部まで行きつかずに1年足らずで辞めたら企業としては大損ですね。多分、グローバル候補に関しては色々と成約が有りそうですね？あくまでも「餌」としてリクルーティングしてるだけだと思うからその「グローバルリーダー候補」の入口採用で何人？２年・３年従事している方が何人残っている？の情報が欲しいですね。

3、若い人を使うだけ使って、中年になったら退職してもらう構造がサービス業は蔓延ってる。特にアパレルなんて若い人が立ってる方が体力あるし見栄えもするし良いだろう。大事なのは、この会社に入って10年後20年後どうなってたいかをイメージ出来る先輩社員を見つけられるかではないだろうか。

4、凄いですね。働いても働いても給与が上がらないのに。長年働いて、やっと係長や課長クラスの給与ではないでしょうか。入社希望者を集めるのには得策かもしれませんが、問題は入社後です。きっと上がりにくいことに気付くことでしょう。頑張って出世するしかないですね。