2018年、静岡市の私立静岡学園高校の体操部で元男子生徒が吊り輪の練習中に重傷を負った事故が発生しました。この事故を巡り、元生徒とその両親は「学校が安全配慮義務を怠った」として、学校を運営する新静岡学園に対し賠償を求める裁判を起こしました。1審では静岡地裁が訴えを退けたものの、2審の東京高裁は「吊り輪の下に補助者を配置すれば事故は防げた」として、学校側に約2億2000万円の賠償を命じました。
最高裁は24日、この学校側の上告を退ける判断を下し、2審の判決が確定しました。

これは、学校の安全配慮義務の不備を問う事件である。1審での判断が覆された結果を受け、教育施設における安全管理体制が問題視されるべきだ。学校内部のリスク管理が十分ではなかったことが露呈した以上、これを機にまず指導者や部活動顧問に対する安全教育を強化することが求められる。次に、安全機能を実行するための具体的なガイドラインが必要であり、実行状況の定期的なチェックを取り入れるべきだ。そして、各学校に安全管理専門のスタッフを配置し、生徒の安全を徹底的に守る体制を構築することが絶対必要だ。学びの場であるはずの学校が、安全を犠牲にすることは決して許されることではなく、生徒一人ひとりの夢と健康を育む環境を提供するべきである。
ネットからのコメント
1、一般的な事故例の3倍以上の金額からして、かなり重篤で介護などが必要な容体なのだろう、気の毒としか言えない…
2、金額からして、一生涯に渡り寝たきりか半身不随の人生を送らねばならない程の事故なのであろう?サラリーマンの生涯獲得賃金が、約2~3億円と言われる。その額が賠償金となるは、天井を観たまま時を過ごし、そのまま老いる人生を歩まざるを得ない事を意味するか…
3、他の記事によれば、つり輪の練習中に着地に失敗してマットへ額から落下し、外傷性頸髄損傷による四肢まひなどの障害が残った。だそうです。部活の中でも、体操や柔道って首から着地するケースもあり、頸損の可能性があるので、この様な最高裁判決が出ると学校側も廃部にしてしまう可能性もあります。
4、補助者(スポッター)の役割は、選手を受け止めることではありません。人生を一瞬で奪う頸髄損傷を防ぐことが最大の目的です。体操競技、特につり輪では、落下時に手が出ず、頭部や頸部から落ちる危険が極めて高いことは、指導者なら誰もが知っているはずです。
実際、体操選手の補助動画を見れば、補助者が落下の瞬間に体の向きや回転をわずかに修正し、頭から落ちるのを防いでいることが分かります。その結果、打撲や骨折で済むことはあっても、取り返しのつかない頸髄損傷を免れる可能性は大きく高まります。この学校は体操部の強豪校で、顧問も約30年の指導経験を持つベテランでした。それでいてスポッターを配置しなかったことを、「不運な事故」で済ませていいはずがありません。防げた可能性の高い事故だったからこそ、学校の責任が問われたのだと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/c1363a253e776952d4c6391827b3ff4262cac8b3,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]