東京23区のマンション価格が近年高騰しており、2023年には新築マンションの平均価格が1億円を突破、2025年には1.3億円に達している。この高騰を牽引するのは再開発で急増したタワーマンションであり、湾岸・都心部では2億~3億円以上の高級物件が取引され、下町でもタワマンが“億ション”化している。購入層は(1)パワーカップル、(2)富裕層の経営者、(3)外国人に分かれ、それぞれの需要が市場を支えている。一方で、建築費や土地不足による供給制限や、金利上昇が価格動向を左右する要因となっている。都心では更なる価格高騰が予想される一方、下町の低所得者層向けマンションは価格調整が迫られる状況が示唆されている。

不動産価格の高騰は、資産の二極化をさらに顕著にしつつある。この価格状況が継続すれば、住宅取得が一部富裕層に限られ、経済的格差が固定化される危険性が高い。
まず、現状の異常性について指摘したい。富裕層向けタワマンが電力消費や都市計画への歪みを引き起こしながら、庶民にとって一般的な居住空間すら手の届かない水準に達している。この問題の本質は、住宅を投資商品化してきた制度的背景と、それを許容してきた政策にある。特に都心部の再開発プロジェクトが、実需ではなく富裕層や外国人投資家の需要ばかりを満たす形で進んでいることが根本的な歪みだ。
解消には以下の点が鍵となる。
新築マンションへの規制導入――「投資用」購入の基準を厳格化し、実需者優先の分譲を推進する。当該地域の用途規制を見直し、住宅価格制限を導入することも検討すべきだ。資産課税強化――富裕層による多額の住宅投機を抑制する目的で不動産に対する累進課税を充実させるべきだ。公共住宅の拡充――中流階級や若年層のアクセス可能な物件数を急増させ、価格バランスを是正する。都市の住宅が、一部の特権層の利益を生むだけのものではなく、幅広い市民が手の届く存在であるべきだ。それが都市全体の健全な発展に必要であり、「住宅は権利」との理念で制度改革を行うべき時期に来ている。
ネットからのコメント
1、「富裕層の増加を背景に」とありますが、ここが1980年代のバブルと異なる点だと思います。当時は、わりと普通の家庭も豊かになっていた記憶があります。今は、普通の家庭はインフレによってむしろ生活が苦しく、貧富の差が拡大しているように見えます。
2、東京23区では、特にファミリー層向けマンションの募集家賃が上昇を続けており、2人以上の勤労者世帯における可処分所得に対する家賃負担割合が4割を超える水準に達しています。2025年11月時点の試算では、その負担割合は45.5%に達したとされています。一般に、家賃は可処分所得の25〜30%程度に抑えることが望ましいとされますが、現在の東京23区の水準はこの目安を大きく上回っています。背景には、不動産価格の高騰が賃貸市場にも波及していることがあります。分譲マンションの購入を断念した層が東京23区の賃貸市場に流入し、需要が増加することで家賃が一段と押し上げられる構造が生じています。この結果、東京23区で働く世代、とりわけ子育て世代の家計負担は重くなり、出産や子育てに踏み出す際の経済的ハードルを高める要因となっています。
3、「23区の新築マンション平均1億円」「世帯年収1500万円でローン7〜8倍なら買える」という数字を見ると、多くの人にとっては、もう最初から土俵に乗れない世界になってきたなと感じます。記事にあるように、都心一等地や再開発エリアのタワマンが相場を押し上げ、実際に買っているのもパワーカップルや富裕層、外国人が中心だというのは、それはそれで現実なのだと思います。ただ、「平均1億円」と聞いたときの感覚と、郊外や地方で暮らしている人たちの生活実感とのあいだに、どんどん大きな溝ができていくのを、そのままにしておいていいのかというモヤモヤも残ります。23区の中でも今後は立地や利便性で明暗が分かれると言われていますが、「住まい」より「投資商品」としての顔ばかりが強くなっていくのを見ると、少し寂しくなってしまいますね。
4、正直、今の都心マンションは高すぎます。60平米で1億円超えが当たり前、タワマンなら2億・3億も珍しくない。私自身、ずっとマンションばかり検索していましたが、途中で戸建ても選択肢に入ると気づきました。
戸建ては対照的に、同じ予算でも広さが取れるし、駐車場代もかからない。管理費や修繕積立金に縛られないのも大きい。都心部では数は少ないですが、少し視野を広げるだけで選択肢は確実に増えます。「都心=マンション」という思い込みを外すと、今の相場感では戸建てのほうが合理的に見える場面も多いですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/c63fd29d68dda2b412bc8545b5d1f6c87eabe876,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]