犯罪被害者の精神的負担を軽減するため、警察庁は本年度中に「被害者手帳」を全国で運用する方針を発表しました。これまで被害者は、警察や医療機関などで支援を受けるたびに被害状況を繰り返し説明する必要があり、これが大きな負担となっていました。「被害者手帳」には被害状況や相談窓口が記載されており、提示するだけで説明が不要になる仕組みです。また、事件後の支援内容の一元的な記録が可能となり、長期的な支援の円滑化が図られると期待されています。警察庁は、これを通じて被害者の負担をできるだけ軽減するとともに、早期のデジタル化も検討しています。

この取り組みは、被害者の負担軽減を目指した善意に基づいているものの、本質的な課題を見逃している可能性があります。第一に、被害者手帳が形式的な書類にとどまれば、相談窓口の担当者が内容をきちんと活用しない、あるいは対応が機械的になってしまう恐れがあります。
第二に、被害者手帳導入による煩雑な運営やコストが、実際の現場でどう負担されるのかが不明確です。第三に、早期のデジタル化を検討しているとはいえ、手帳の運用は紙媒体が中心となる見込みで、手続きの利便性向上に限界があるかもしれません。
解決策としては、以下の3つを提案します。
被害者手帳を単なる情報ツールとしてではなく、ケースワーカーによる個別対応と連携させる仕組みを導入する。被害者支援に関わるすべての機関で実務者向け研修を行い、手帳内容を真に活用できる態勢を整える。現場での運用を早期に電子化し、被害者がオンラインで情報を更新・共有できる仕組みを構築する。「被害者手帳」は一歩前進ではありますが、その導入によって実効性を持たないシステムが生まれることがないよう、より柔軟で実務的な改善策が求められます。真の負担軽減に向けた取り組みに、引き続き注目が必要です。
ネットからのコメント
1、いい取り組みだと思うが、これは被害者本人が書くのだろうか。個々人が書くことになると、この手帳を偽造して詐欺などの何らかの犯罪行為を働くものが出てくるのではないかと危惧するが、被害実態については警察が書いて証明するような形式にした方がよいのでは。
もしくは被害者手帳自体をマイナンバーカードに電子的に格納するなどして偽造されない仕組みを用意した方がいいと思う。他の記事で既に自転車の青切符詐欺が出たとあったので必要な措置ではないかと思う。
2、被害にあった方が、同じ話を何度もしなければならないのは辛いだろうし、大変だと思います。被害者手帳のような仕組みがあれば、少しでも気が楽になると思うし、必要な支援にもつながりやすくなるはずです。デジタル化が進めば、紛失の怖れも減って、より使いやすくなるのではないでしょうか。こうした取り組みが広がれば、負担が少しでも軽くなると感じる被害者は多いと思います。
3、加害者手帳も作り犯罪抑止に少しでも貢献させて行くべきである。加害者が刑期終了後に再犯することを防ぐためには加害者が過去に起こした事件内容を手帳に記載し警官の職務質問の時などに必ず提示することを義務化する事で犯罪抑止力に繋がる。繰り返し繰り返し犯罪犯す加害者自身のためにも自身の犯した過去の罪を手帳見ることは自己と向き合う良い機会にもなる。
4、被害者手帳の作成・交付には賛成ですが、万が一紛失した場合の個人情報漏えいが心配です。
そのため、ICカード化してパスワードを設定するなど、情報保護の対策を強化する仕組みが必要だと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/11040a5448740e9681353aed0d56804fa13a336c,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]