JR南武線でのワンマン運転の導入後、朝ラッシュ時に遅延が増えたという声が利用者から相次いでいます。首都圏でワンマン運転が進む中、南武線特有の要因として、混雑率の高さと踏切の存在が指摘されています。混雑率は2024年度には153％に上昇し、全列車が6両編成であることが遅延の一因です。同線は35.5kmにわたり、主要な乗換駅が多い路線です。

遅延拡大を受け、JR東日本は2025年夏に調査・分析を行い、システム調整や発車メロディの音量改修を施しました。さらに、2026年春のダイヤ改正で停車時間の調整や折り返し時間の拡大を行い、ダイヤ安定性を向上させる計画です。

南武線の遅延問題はワンマン運転の制度的欠陥を露呈しています。導入後、ドア開閉や発車メロディの遅延が利用者に不便を強いています。この状況は、運行効率化が運用現場に負担をかけている証です。第一に、一時的なシステム調整よりも、全体的な運行再設計が必要です。駅ごとの停車時間を再検討し、混雑が集中しやすい車両への対策を取ることで柔軟なダイヤ運行を実現すべきです。第二に、高架化や踏切の撤去を急速に進め、人の立ち入りを防ぎ遅延を減少させましょう。第三に、ワンマン運転における運転士の負担軽減策、例えばAIによるドア開閉の自動化を進めるべきです。

これら対策なくしては、現場の混乱は続き、運行の安定性も社会的信頼も失われていくでしょう。鉄道運行の合理性は、安全と快適性を犠牲にするものではないはずです。早急な対応で、この制度欠陥を是正し、公共交通のあり方を真に見直さねばなりません。

ネットからのコメント

1、南武線を毎日利用している人なら誰でも知っている最大の遅延理由が抜けている、いかにも机上だけで作成した記事。南武線遅延の最大の原因は久地駅、鹿島田駅付近をはじめとした踏切で遮断後の横断による非常制動で止まるため。ただでさえ約2分おきに来る電車で踏切が開かなくなっているところに、遮断後横断による非常制動でさらにダイヤが乱れ、ますます踏切が開かなくなる悪循環。非常制動で止まった後の安全確認がワンマンになったことでどうしても時間がかかるようになっている。根本的な解決は高架化だが、当然その費用はない。せめて駅舎の橋上化による自由通路設置で、歩行者だけでも踏切を使わずに横断できるようにしない限り、南武線の遅延は永遠に解決しない。もっとも、踏切が閉まったら渡らない、という当たり前なことができる人ばかりならこの問題は起きませんが。

2、ワンマン化で現場の人員を減らすより、役員や管理職、内勤者を減らせないのだろうか。現場ばかり人員削減が目立つ。現場や窓口は利用者と直結する。JRだけの問題ではない。現場を大切にしてほしい。

3、南武線に限らずワンマン運転は連続立体交差化が出来てから行うべきなのでは。既存の駅にホームドアを付けたと言うが、ホームドアを付ける事でホームの幅が50cm以上狭くなり、壁が出来る事でホームの乗客がそれ以上に狭く感じる！踏切での車両との事故も想定される地上線でのワンマン運転は運転士に負担が大きすぎる！

4、南武線、101系が走っていた頃（つまり国鉄時代）から6両編成のまま。ワンマン運転よりも、諸悪の根源はここに尽きると思います。横浜線は205系の時に7両→8両と増結していますから。もちろん、ホーム延伸や車両基地の拡大が必要になる訳で…それが不可能なら、増発するしかありません。さらにホームドア設置となれば、準備段階から所要時間は延びてしまいます。それを見越した運行ダイヤにしないと、遅延が大きくなるだけ。