大手銀行および信託銀行が、社員の希望に基づいた異動を可能にする新たな人事制度を導入しつつあります。三井住友信託銀行では、2025年10月から全社員約1万700人を対象に、新制度を採用予定。社員が半年ごとに勤務地や転勤の可否を選択し、異動希望を面談で伝える中で、双方のニーズが合致すれば人事部が調整を行い実現する仕組みです。同様の施策は他の大手銀行でも進行中で、みずほ銀行は「ジョブチャレンジ」を導入、三菱UFJ銀行は異動先比較のための業務体験制度を実施。一連の制度変更は、社員の選択肢拡大や離職防止、さらには業界で加速する人材獲得競争への対応を目的としています。

この動きは一見、社員の働きやすさ向上を目指しているように映りますが、本質的には銀行業界が抱える人材不足や激化する競争への対応策です。制度の導入で表面上の選択肢を与えることで、離職率を抑え、敷居の高い銀行業務に優秀な人材を吸引する狙いが見え隠れします。
しかし、「希望が通らなかった場合の不満が直接離職率に繋がるリスク」や、「実際の異動決定権が会社側の評価と一致しない場合」の不平等感を放置すれば、かえって内部環境に摩擦を生む危険性も否定できません。この点について三井住友信託銀行らは透明性の確保や、社員の意見を反映する仕組みをさらに細分化することが急務です。
【実効的な透明性確保】異動希望の審査基準を明確化し、各社員が自分の評価状況をより具体的に把握できる機会を設けること。【キャリア支援プログラム】新制度の利用者向けに職務ごとに必要なスキルを講習や資格取得支援で補完する仕組みを拡充する。【短期モニタリング制度】制度導入後一定期間ごとに満足度調査を実施し、問題点を迅速にキャッチアップし改善を図る。制度改変を機に、社員の選択肢を尊重しつつ、明確で公平なルールが社会的信頼を継続する鍵です。社員をただ繋ぎ留めるだけではなく、銀行業界全体が健全で持続可能な成長を目指せる立場に立てなければ、本来目指すべき社会的価値を見失う危険性すら内包するでしょう。
ネットからのコメント
1、希望でローテーションを活性化すると、特定の部署に人気が集まり大変な中核部署の負担がさらに高まって戦線が崩壊というパターンも多い。社員がやりたい仕事だけで企業経営が回ってるわけでもないし、人事が人気取りっぽい制度を入れ始めたときには要注意です。
2、半沢直樹まではいかないけど、それに近いですよ。地銀に絞っても、県内転勤が数年に一度家族関係なしにあるし、法人営業から保険営業まで業務が多彩。昇進は能力なんやろうけど、早めの定年退職か出向か。うちの地銀も若くて有能な子は早めに見限って辞めていきます。言い方悪いけど、本当に有能なやつ、銀行内システムでは昇進できるやつか能力なくて転職できないやつが残ります。
3、ここ2年くらいキャリア採用者を増やしているが、期待水準に達していない人がやや目立ち、新卒もなかなか取れない中で厳しい人繰りとなっている。仕事ができない人をキャリア採用で雇用してしまうと、教育ではカバーしようがないのを痛感している。離職者防止は重要だと思う。また、どこの銀行も定年を延長しているが、50代前半で実質ポストオフする構造は変わらないので、銀行に残って働いてもモチベーションの低下は防げない気がする。
この点もどうしていくのかが課題だと思う。
4、希望尊重と言っても、希望する部署に空きがなければ無理な話しでしょう?動きたくない人もいるわけだから。銀行も、店舗統廃合が進みATM台数は減り、窓口での入出金や各種納付など、薄利のものは減らしたいのだなと、凄くわかりやすいですよね。手数料を稼げるローンや投資信託などの分野は残すために、専門職を育てるのに力を入れる。そして、生き残りをかけた銀行同士の合併も今後ますます進むのではないでしょうか。退職者も多く、厳しい業界ですよね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/28cf10a540524f581c4a499330d2229abdcf7f9b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]