22日、フィリピン・マニラで開かれたASEAN関連外相会議に合わせ、ルビオ米国務長官は中国の王毅外相と会談した。会談後、日中関係の悪化に「憂慮」を表明し、南シナ海で中国がフィリピンへ威圧的行動を強めていることを「非常に好ましくない」とけん制。9月予定の習近平国家主席訪米も協議された。

日中関係の悪化や南シナ海での威圧行動を、単なる「外交上の懸念」で済ませてはならない。力の強い国が既成事実を積み重ね、周辺国に圧力をかける構図が放置されれば、地域の安全保障は言葉だけの空約束になる。問題の本質は、国際秩序を守る仕組みが弱く、経済依存や大国間取引によって違反行為への対応が鈍ることにある。首脳訪問や戦略対話を進める一方で、現場の威圧を曖昧にすれば、結局は強硬姿勢を助長するだけだ。必要なのは、第一に日米比など関係国の海洋監視と情報共有を常態化すること。
第二に、威圧行為ごとに制裁や外交抗議を自動的に発動する基準を作ること。第三に、ASEAN内で被害国を孤立させない共同声明と実務支援を強化すること。平和は祈るものではなく、破る者に代償を払わせて守るものだ。対話は必要だが、沈黙を礼儀と勘違いする外交に未来はない。
ネットからのコメント
1、ルビオ国務長官は、かつて中国政府から名指しで2回も入国禁止などの制裁を受けている超ハードな対中強硬派です。そんな中国から最も嫌われているアメリカのNO.2が、いまやフィリピンに乗り込んで中国の王毅外相と直接対峙している構図そのものが実はものすごい緊迫感を持っています。このタイミングでのアメリカの強い牽制は日本にとっても他人事ではありません。南シナ海は日本が輸入する原油の約9割が通過する命のルートだからです。ここを中国に完全に支配されると日本のエネルギー供給や物価がダイレクトに脅かされるリスクがあります。今回の発言はフィリピンを助けるだけでなく9月に予定されている習近平主席の訪米に向けたアメリカ側の大規模な事前の主導権争いという意味合いも非常に強いです。
2、中国が発信した「沖ノ鳥島は島ではなくただの岩礁である」という発言は、凄く日本としては危機感のある言葉であると思います。中国が尖閣諸島以外でも領土問題化を試みようとしてきております。日本政府としては、国際法で認められている沖ノ鳥島をしっかりと守り、明らかに中国が外交問題を起こそうとしている現状を世界に向けて訴えなければならない。また、ただ訴えるだけでは凄く弱いので、中国に対して渡航制限を出すなど対抗措置をいくつも検討して置かなければならない事態に入ったと思われます。
3、中国はASEAN11ヶ国と領土問題がある国も多く、記事の通り威圧的に接しています。 南沙諸島(マレーシア、ブルネイ他) 西沙諸島(ベトナム) 中沙諸島(フィリピン) 江心坡(ミャンマー) 中国と揉めている国は、フィリピンのように武器や護衛艦を輸出してほしい国もあるのではないでしょうか?日本はASEANでの「最も信頼できる国」で8年連続で1位です。ASEANとの関係を日本は、単なる製造拠点ではなく、重要な対中パートナーとして再構築すべきだと思います。
4、ルビオ米国務長官が日中関係悪化を「憂慮」と述べた背景には、台湾海峡を中心とする三正面危機の連動を避けたい米国の構造的事情がある。台湾海峡が第一前線である以上、南シナ海の中比緊張や東シナ海の日中対立は周辺軸として連動し、どれか一つの誤算が全体の緊張を跳ね上げる。南シナ海での中国けん制は、台湾南側の補給線を守るための米国の危機管理でもある。こうした状況下で習主席の訪米計画を協議したのは、首脳会談という共通の政治目標を設定し、双方が前線で過度な挑発を控えるための分かりやすいガードレールを作る意図がある。選挙介入疑惑を議題にしなかったのも、国内向け強硬姿勢と対外的緊張管理を切り分けるための措置だ。日本は台湾海峡の北側で対中牽制とエスカレーション抑制を同時に担う〝前線管理責任〟を負っており、日中関係悪化への「憂慮」はその重みを反映している。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/e5f89bdaee81f54d645f1e445a4d68360e422ad2,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]