第一段階:概要
映画『国宝』は、6月初旬に公開され、公開3週目には週末興行ランキングで首位に浮上した。第3週の動員は初週比で約140%、興行収入は約150%に増加し、公開5週目まで4週連続で週末の成績が前週を上回った。この現象は、2018年の『ボヘミアン・ラプソディ』以来の出来事で、特に歌舞伎というテーマでありながら多くの支持を集めている。
原作は吉田修一の小説で、李相日監督が実写化。物語は歌舞伎役者の立花喜久雄の50年を描き、社会的背景や血と芸、命と死をテーマにしている。公開後の高評価と口コミ拡大が、観客動員を増加させる要因となった。現在、実写邦画として22年ぶりに100億円超えが視野に入っている。
第二段階:批判型コメント
『国宝』の異例のヒットは、いかにして興行成績が右肩上がりになったのかという点に注目すべきだ。SNSを活用した口コミ効果や、実力派俳優陣による演技、監督李相日の圧倒的なビジョンが功を奏した。しかし、興行成績の伸びが全てを語るわけではない。公開前のマーケティングが弱かった点や、歌舞伎という制約されたテーマで多くの人々を惹きつけた要因が「偶然の幸運」に過ぎないことも否定できない。この成功が実際に他の日本映画にも転用できるかは不確かだ。
実写邦画業界の低迷を打破するためには、安定的な公開戦略の構築と、より幅広いターゲット層に向けた内容の見直しが必要だ。『国宝』のような現象を再現するためには、映画制作における大手企業の強力なバックアップだけではなく、より多様で広範囲に訴求するストーリーテリングが不可欠である。
ネットからのコメント
1、今まで映画を見て、派手なアクションや大音量の効果音やBGMに迫力を感じたことはあるが、音がない迫力、静かな動きや繊細な仕草一つ一つの迫力というものをこの映画で初めて知りました。そういった演出部分により「映画館で観たほうがいい」という口コミが広がり大ヒットにつながったと思います。良い悪いや好みの分かれる映画ではあるが、確かに映画館で見ることはお勧めする。あれはサブスク解禁後に家で見るのは勿体無いと思う。
2、あの全力演技の吉沢亮が、長期間の準備を経て、歌舞伎の女形を演じる。さらにダブル主演と言われてもおかしくない横浜流星が親友でライバル役、となれば絶対観たい!大きなスクリーンで!となる。アスリート気質の演技で、美の競演だもの。
実際観に行って、キャスト全員に納得満足。ずっと印象に残っているのが、田中泯さんの女形。日常でもフッと映像が甦るくらい。3時間では足りないくらい。ぜひフルヴァージョンも公開してほしい。撮影も良かった。舞台シーンはもちろんだけど、個人的に一番美しいと思ったのは、冒頭の任侠シーン。こんなに美しくて悲しいなんて…というところからのスタートだった。
3、『国宝』映画を観た人が絶賛していたので、どんなものかと疑心暗鬼になりつつ鑑賞。感想としては「見ごたえがあり面白かった!!」です。1人の歌舞伎好き少年が色々な人生経験を積み重ね、血統関係なく『人間国宝』にまで成り上がるお話で、上映時間が3時間を超えるにも関わらず中弛みせずに見れたのは映画自体に力が有るからだと思う。 ただ50年を歌舞伎の演目中心で見せているので、若干駆け足だったのは否めなかった。4時間を超えると言われている『国宝・ディレクターズカット版』を見てみたいね(^O^)/
4、ちょうど昨日、「一度見たけど、もう一度見たい!」という母親に誘われて、中学生の子供と一緒に見に行きました。
うちの中学生からは、「壮絶すぎて、ヤバい!」という感想をいただきました(笑)私としては、ストーリーよりも、演舞中の手や首の動き、目線、挨拶の仕方など、一つ一つの所作がとてもキレイで勉強になりました。この所作も日本の伝統の一つとして、無くしてはならないものですね。吉沢亮さんを始め、役者さん達の弛まぬ努力には、本当に頭が下がります。劇中では、「曽根崎心中」など、有名な演目の名場面がたくさん出て来て、うちの様にあまり歌舞伎が身近にない人にもその素晴らしさが伝わったのではないかと思う様な映画でした。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/02776fb7ec4d3e327c190eefee6ca86c665b556a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]