逮捕直後の容疑者を支援する「当番弁護士制度」が危機に瀕している。弁護士全体の数は増えているが、制度への登録率は平成28年の47.1%から令和7年には30.7%まで低下。原因として、1件1万円程度の低報酬による「奉仕の精神」の限界が指摘されている。大阪では2016年から登録者数が約40%減少し、維持のため「緊急事態」も宣言された。制度の形骸化は市民が逮捕直後に適切な法的支援を受けられない事態を招く可能性があり、社会的課題となっている。

この問題は、根本的な制度設計の欠陥が浮き彫りになっています。「奉仕の精神」に依存した低報酬制度が限界を迎えた現状は、志ある多くの弁護士を疲弊させ、担い手を減少させるだけでなく、市民が「法の保護」から遠ざけられる結果を招きます。一部では「刑事弁護の専門化」を理由に問題視しない論調もありますが、制度が崩壊すれば冤罪のリスクや適切な法的支援を失う市民に直結する影響を軽視してはなりません。
解決の鍵は3つあります。第一に、逮捕直後から国選弁護制度の対象を拡大し、直接的な国費負担を進めること。第二に、登録弁護士への報酬を大幅に引き上げ、労力に見合う形にすること。そして第三に、刑事弁護の魅力や価値を周知し、若者層の参入を促進する研修や啓発活動を強化することです。
法の下の平等が揺らぎつつある現状は、社会全体の正義を問う問題です。制度維持を怠れば、困難に直面する社会的弱者が犠牲になることを忘れてはなりません。国と弁護士界の迅速な取り組みが求められています。
ネットからのコメント
1、制度の理念は理解できるが、現場が「善意頼み」のままでは持続性に限界が来るのは当然だと思う。当番弁護士は容疑者を守るためというより、取り調べの初動で不当な偏りを防ぐ「司法の安全装置」だが、その重要性ほど社会的な認知や評価が追いついていない。結果として担い手が減れば、冤罪防止という本来の機能が弱まりかねず、これは個人の問題というより制度設計の課題だろう。
2、昔は、弁護士であれば充分な収入が保障され、その経済的余裕の中で恵まれない人の弁護を手弁当でやることができました。
しかし、弁護士の数が激増し、業界内で過当競争になると、各弁護士が収入の高い案件ばかり目を向けるようになり、国選弁護や当番弁護などのタイパの悪い案件に手を差し伸べる余裕がなくなりました。平成の司法改革時には「弁護士が増えれば競争によりサービスが向上して国民の利益になる。よって弁護士はドンドン増やすべき」なんて言われたものですが、現実は弁護士が増えたことで、弱い立場に置かれた人に手を差し伸べる弁護士が減りましたね。
3、当番や国選であと困るのが日本語が話せない外国人が被疑者だったりする場合なんですよねまず通訳をその外国人が話せる言語のリストから弁護士が捜して、通訳に連絡してその日の予定が空いているか確認して、空いてなかったら次の通訳を探す留置されている警察署が僻地だったりすると弁護士が通訳を送り迎えすることもある外国人を通訳するわけなんで普通の日本人の被疑者よりも接見に時間がかかったりして割に合わない
4、企業顧問の弁護士費用がとても高いです。 今月は何をしてくれたかわからない、はては、最近2年間何も相談していない、コロナの時に、外注業者との契約書類の見直しを相談して以降何を頼んだだろうか?、、、それでも「ハイ!今月も5万円です」って請求が来ます。
高いなあって正直思います。でも一方で、あまり儲からない分野、特に刑事事件や、法令の啓蒙活動など、・・・当社に直接返らなくても、社会的に意義ある活動をしてくれているから高い人たちなのだと納得していました。いまは、それをしてくれない弁護士が増えているなら、見方が変わります。弁護士顧問料高すぎ。少し何かを頼めばタイムチャージを別にとられ、それも時給が1万円とかだったと記憶。どうかと思いますよ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/7c592081a1e8dffbef2be696fe772c0eb5f2da76,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]