政府は8日、情報活動の強化を目的に「仮装身分」の導入を検討すると発表した。これは架空のパスポートなどを用いる手法で、令和9年度末までに「対外情報庁(仮称)」を創設する計画。目的は、海外で活動する情報関係者の安全確保だ。7月の有識者会議で議論される予定で、先例は米英や中露で見られる。他方、スパイ防止法制の整備も進行中。しかし、市民団体活動は調査対象外とし、プライバシー侵害防止を明言。一方、立憲民主党は個人情報保護を条件に修正提案している。政府方針は野党の一部反対を受けつつも、今国会で成立見込み。

政府による仮装身分導入の検討には、情報活動の必要性や安全保障の現実が背景にあるとはいえ、慎重な議論が不可欠だ。まず、外国勢力の影響を受けやすい現代において、情報収集と安全確保の強化は理解できる。しかし、仮装身分の制度がどのように運用されるか明らかでない以上、濫用の危険性が払拭できない。
特に、プライバシーの侵害や権限の逸脱は、民主主義社会における重大なリスクといえる。
問題の本質は、日本の情報活動が未整備のまま、安全保障を優先して拡充しようとする点にある。長期的視点から見れば、国際標準に近づく取り組みは歓迎されるが、それに伴い公共利益や個人の権利がないがしろにされてはならない。
一つは、厳格な法の枠組みと第三者による監視の導入が必須だ。二つ目に、情報活動の透明性を向上させ、国民への説明責任を果たす仕組みが必要である。最後に、濫用の抑止策として、運用状況の定期的な公表と評価が求められる。
情報活動は国家安全保障において重要な一方で、市民の信頼なくして持続可能な完成はない。機能と倫理、この両立によって初めて健全な社会が築かれるべきだ。今回の議論は、その第一歩となるべきだろう。
ネットからのコメント
1、スパイ対策は外国人の取り締まりを目的にしていると勘違いしている人もいるけど、外国人を対象にスパイ活動をするには、そもそも外国人が必要になる。日本人が、中国人コミュニティやロシア人コミュニティに入り込んで情報を得ることは難しい、日本が本格的に対外的な情報活動を行おうとするなら、結局、日本に住んでいて信頼できる外国人を養う必要が出てくると思うけど、日本在住外国人の人口はそれほど多くないから、沢山の外国人スパイを確保できるとはあまり思えない。
そうなると、日本のスパイ機関で働く人は殆ど日本人になるんだろうね。そして日本人が情報を集められる相手は、結局のところ他の日本人ぐらいだと思う。だから、日本のスパイ機関は自然と、日本人を監視することに傾いてしまうだろうね
2、国際情勢や情報戦の時代を考えれば、情報活動に携わる人の安全確保について議論するのは、国家として当然の課題だと思います。多くの国では既にインテリジェンス体制の整備が進んでおり、日本も現実的な安全保障環境に合わせて議論を深めていく必要があるのではないでしょうか。しかも「研究課題の一つ」として慎重に検討を進める姿勢であれば、拙速ではなく、制度やルールとのバランスを見ながら進めようとしている印象を受けます。総理が、安全保障や情報保全の重要性に正面から向き合い、日本の基盤強化を進めようとしている点は個人的に高く評価したいです。
3、諸外国では既に一般的な制度で、日本はむしろ“かなり遅れている側”と見られています。日本は戦後、秘密警察への忌避感や戦前の特高警察への反省、法制度不足から、欧米型の本格情報機関整備が限定的でした。
高市総理の肝いり施策でしょうが、丁寧な議論をせずに突っ走ることは避けた方が賢明でしょう。
4、警察官が身分を隠して闇バイトに潜入する。今の治安の悪さを考えれば「どんどんやってくれ」というのが正直な気持ちです。でも、それをさらに広げて「国が公式に偽の戸籍や身分を作る」という話になると、少し怖さを感じます。1343兆円もの借金があり、日々のガソリン代にも汲々としている中で、私たちの税金がそんな「秘密工作」に使われ、挙句の果てに一般市民まで監視されるような社会にならないかという不安は拭えません。「警察の中に作ればいい」という意見はもっともですが、それならそれで、誰がその秘密組織を監視するのかというルールをセットにしてほしい。トランプ大統領のようなリーダーが日本に現れた時、その強力な「偽身分の組織」が政敵を潰すために使われないという保証はどこにあるのでしょうか。外向きのパワーゲームに血道を上げる前に、まずは国民が安心して暮らせる、透明性の高い国造りを優先してほしいと思います。!^_^
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d55d3d63c4f4d24dcb46ee2197c006e121ae2d72,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]