「アルムナイ採用」とは、一度退職した社員を再び迎え入れる採用制度で、現在、急速に普及しています。日経調査によると、この制度を導入している企業は約7割に達し、近年ではトヨタ自動車や三菱重工業、さらには地方自治体も運用を開始しています。帝国データバンクの調査では、正社員の人手不足を感じる企業が4年連続で半数を超え、背景には慢性的な人手不足があることが明らかです。従来は「裏切り者」と見られることもありましたが、今では他社で得た新しい知見を活かし即戦力として期待される姿勢が主流となっています。一方、「認識のズレ」や環境変化への対応が懸念されるため、十分な対話が欠かせません。
この制度が広がる背景には、社会的な課題が深く根付いています。人材不足や従来型の採用の非効率性は、多くの企業の競争力を低下させています。アルムナイ採用は、短期的にはコスト削減や即戦力提供の特効薬になり得ますが、これを効果的に運用するには課題の解決が重要です。
第一に、労働流動性を促進する社会全体の意識改革を進めるべきです。退職者を「裏切り者」とみなす古い価値観を捨て、外部経験を資産と捉える教育や啓発活動が必要です。
第二に、採用プロセスのデジタル化を進めること。専用サイトやリファラルサービスの活用により、効率的な登録と管理を可能にします。第三として、従業員の成長機会を最大化する組織文化を構築し、適応力のある職場環境を作り出すことが求められます。
本質的な問題は、「辞めたくなる職場」から「戻りたくなる職場」への変化が不可欠である点です。アルムナイ採用の成功は、単なる再雇用ではなく、働き甲斐を再確認できる職場づくりによって成り立ちます。企業は、変化への覚悟を持ち行動に移すべき時期に来ていると言えるでしょう。
ネットからのコメント
1、アルムナイ、拡大していますよね。人材不足はどこも同じですからね。注意が必要なのは、この制度を導入していても、普通は面接などの選考プロセスはあるということです。在籍期間中の評価や評判が悪い人はちゃんと採用されないようになっているので、結局は企業の良いように使われる制度です。いなくなって惜しくもない人は、残念ながら戻れません。
2、外からは他社が良く見えても、そこへ転職して分かる現実もあるでしょう。
そして一度他社を知った上で戻ってきた人は、社内で他社に憧れながらくすぶっている人よりも期待できる事が多い気がします。他社で知った視点やノウハウもあるでしょうし。とはいえ、本当に出来るエース社員が出戻り社員として戻って来る事があるのかは分かりませんが。そういう人は自社の給与体系に収まらない気がしますし。ちなみに、大きな不祥事を起こしたり、業界の変化が激しい場合は、どんどん人が入れ替わっている場合もあると思います。そもそもアルムナイ採用を継続的に一定割合で出来る企業は、ある程度の知名度や魅力がある企業だと思いますが。
3、私のところにも元の勤め先から連絡が来ていたが、そもそもきちんと職場内での円滑なコミニケーションが取れて環境が悪くなければ他社に移ることもなかった訳です。転勤族あるあるですが、結婚を機に家を買った瞬間に異動となり、数年働いたから自宅から通えるところにして欲しいと願い出ても希望は叶わず…元いたところが優れている部分も確かにあるけれど、それを差し引いても出たいと思って出た人間に対して今更戻ってこないかってのは虫が良すぎやしないか?と思う次第。
だったら最初からきちんとコミニケーション取ろうやと。
4、他の会社を経験してやっぱり元の会社の方が良い、という人は前よりもやる気はある人が多いよね。取る会社もその人の能力はある程度分かってるからダメ判定の人は取らなければ良いのでこれ自体はありでしょうね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/1480d666703c4c124d34b712448b38dc6ee81e01,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]