クールジャパン機構(CJ)の廃止が検討される背景について、多くの批判と教訓が浮かび上がっています。経済産業省所管の官民ファンドとしてCJは、アニメや食、素材など多様な日本文化の海外展開を支援する目的で設立されました。しかしながら、累積赤字383億円という深刻な財務状況の中、特にアニメ関連事業では、制作現場への資金が十分に届かず、配信事業の失敗が続きました。CJの戦略の誤りとして、Netflixなどの強力な海外配信プラットフォームとの競争に背を向けた点や、ゼロからのアニメ制作よりも上流のIP収益化を優先した点が指摘されます。最終的に、バイオ繊維ベンチャーへの140億円全損が廃止の引き金となりましたが、CJの失敗は今後の文化支援政策において重要な反省となるでしょう。
今回のクールジャパン機構の失敗は、一過性の問題ではなく、日本の文化支援政策の根幹に関わる重大な課題を浮き彫りにしました。まず、国民の税金を投じる官民ファンドとして、収益目標や透明性が著しく欠如していたことは見過ごせません。たとえば、巨額の投資が制作現場にはほとんど届かず、換金性の低い領域で消費されたため、結果として「投資の意義」が後退しています。
IP事業の未来を支えるべき機構が、収益性を欠いた計画と既存の市場競争に無策で挑んだ点も失策でした。
制度改革に向けて提案するべきは主に以下の3点です。第一に、文化支援ファンドの独立した監査機関を設置し、透明性と説明責任を確保すること。第二に、制作現場との直接的な関与を強め、利益配分の仕組みを再構築すること。第三に、実行可能なビジョンを持ち、競争力を意識した戦略を採用することです。
日本文化の魅力が多くの国際ファンを獲得する中、このような重大な失策は許されません。私たちが目指すべきは、未来永劫続く力強い支援のモデルを築くことであり、無駄な投資による信用を傷つけることではありません。この失敗から真剣な教訓を学び、一つ一つ価値ある取り組みを地道に積み上げるべきです。
ネットからのコメント
1、クールジャパン機構の問題は、単なる「アニメ支援の失敗」ではなく、官民ファンドの構造そのものにあったと思います。実際、最大級の投資案件は中国の大型商業施設開発でした。「なぜ日本アニメ支援で中国のデパートなのか」と当時から疑問視されていました。
しかも、官民ファンドに出資した民間企業やその関係先が、今度はそのファンドから投資を受ける構図もありました。つまり、民間側は政府の信用や税金を使ってリスクを減らしながら事業を進め、失敗時の損失は国民負担になる仕組みです。その結果、現場のアニメ制作会社やクリエイターには資金がほとんど届かず、「クールジャパン」の名を使った“中抜きスキーム”だったのではないか、という批判が出るのも当然だと思います。
2、国が介入してやった事は、土台でなく、建物を優先するような事だったり、今ある資源の食い潰しをさせたからでは?クリエイター側の負担減や体力作り(安定的な賃金)によって、供給増加により高品質化させたアニメを普及させている形になってたなら、また違ったんだろうけどね。あと、こういうのの要職に就く人間の問題もあるのでは?業界、それも制作側で、内情を知ってる人間を多数起用しないとダメでしょ。そうじゃないにしても、現場の声を聞くような人選や体制がないと頓挫するのは当たり前だと思うんだ。どういった作品に、需要や供給があるか分かりもしない人間が要職についたら、上っ面だけで的外れな投資しかしないと思うんだよね。
日本って大体いつも国が主導で動くと、失敗するんだけど、この件なんてその典型じゃないかな?投資した内容がどんなのか分からないけど、素人でもなんでこんなのに投資したの?とか多そう
3、「儲ける」は民間に任せる、が鉄則です。政府がやるべきだったのは、特に海賊版問題などの「海外への対策法制定」と、金銭面において、各種経費などを「申請→減免」出来るような仕組みを整えること。版権管理や海外展開そのものは民間で出来ます。資金も、スポンサーだけでなく今はクラファンもあります。ですから、法的な根拠、枠組みという、民間では不可能・非常に難しいことを担えば良かったのです。…お金を出す形にこだわるのはそれを吸い上げるため、と邪推されても仕方のないことをしているのですよね。他の組織(特にこども家庭庁)もそうなのですから。
4、簡潔に書きます。産業の仕組みをきちんと分析していないのが原因。日本政策金融公庫の創業支援制度の流れをそのまま流用したのかと当初思いました。(中身は違いますが。)アニメの場合、国内で完結することはすでに難しく、海外に製作依頼することもあり、資金が海外に流出するリスクも検討していなかったと思う。
表面だけではなく、きちんと内情も理解した上で今後の新しい支援があればと思います。ちゃんとクリエイターを守っていただきたい。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f55f935e41429f5bcf40e8ff305444deab6bad92,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]