広島市で起きた悲劇的な事件が注目を集めています。今年5月5日、アルコール性認知症を患う息子(55)を母親(80)が殺害したとして、広島地裁は母親に対し懲役3年・保護観察付き執行猶予5年の判決を言い渡しました。事件の背景には、長年息子の酒癖に苦しみ、入退院を繰り返しても改善の兆しが見えない状況がありました。息子を楽にしてやりたいという思いから母親は殺害を決行。
事件後、自首した母親は裁判でその苦悩と絶望を語りました。検察は追求する一方、弁護側は母親の長年の苦労を訴え、裁判官もその心情に一定の理解を示しました。

この事例から見えるのは、アルコール依存症がもたらす影響の大きさです。個人の悲劇として語られることが多い依存症ですが、この事件はその背後に潜む制度の欠陥を浮き彫りにしています。依存症治療や家族支援の制度が不足している現状では、再び同じような悲劇が起こり得ます。まずは国の介入を増やし、アルコール依存症への理解と治療体制の強化を図るべきです。次に、家族向けの支援策を充実させ、精神的な負担を軽減する方法を整える必要があります。そして、地域社会全体での啓発活動を推進し、依存症の問題への認知と理解を深めるべきです。これらの取り組みを通じて初めて、悲劇を予防し、社会全体が進歩する手掛かりを提供できるでしょう。
ネットからのコメント
1、執行猶予がついて良かった。というか夫もいたんだね。夫も高齢者だろうけど、この妻はこれから子殺しの罪悪感と共に夫の世話もまだ続くんだなと思うと切なくなった。少しでも穏やかな余生を送れますよう。あと記事が読みやすいです。どの記事もこれ見習ってほしい。
2、アルコールと認知症だから精神科対応だったんだと思うけど。精神科の入院て、働いてたことあるが、世間のイメージ的にはよくないんだろうけど、リハビリとしてレクリエーションやいろんな行事があったり、落ち着いてる病状の病棟はおだやかですよ。併設のグループホームで後々暮らせることもあるだろうし。おかあさんはおもいつめてしまったみたいだけど、医者のいうことも一理あり、と思って、長いスパンでまかせて見守るのも、大事だったかなと思う。けどその判断できないくらい疲れてたのだろうから、医療側も家族が納得のいく説明をするのが難しいところ。
3、アルコール性認知症という病気があること自体、あまり知られていないと思う。まだ50代という年齢で回復の見込みがない状態に至るケースがあることに驚かされました。
長年、入退院を繰り返す息子を一人で支えてきた高齢の母親の負担は相当なものだったはず。命を奪った行為が許されるわけではないけど、家族だけに背負わせ続けた社会や支援体制の限界も見えた判決だと感じます。
4、アルコール依存症の父親の面倒を母としました。自分の意思で飲酒しているようには見えず、薬物に取り憑かれている病気なのだとあらためて認識しました。アルコール依存症が広く世間に認知されてされて、お酒の害がタバコと同じように、もっと広く理解されるようになることを祈ります。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/59306e77e80b2a420dee83397262f1561664ac5f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]