2025年末、沖縄県の離島・多良間島と宮古島を結ぶ空路で島民の予約が困難となる事態が発生した。背景にはJALが2024年に導入した生涯搭乗実績重視の「JAL Life Status プログラム」と、2025年の「ダブルLSPキャンペーン」による国内線短距離路線への需要集中があった。特に「マイル修行僧」と呼ばれる愛好家による極端な利用形態が島民の通院や行政手続き等の移動を妨げた。JALはキャンペーンの一部中止や臨時便の設定、払い戻し協力を進めたが、公共交通としての社会的責任が問われている。

今回の問題には、航空業界の収益性優先主義が公共性を犠牲にする矛盾が明確に現れている。JALのインセンティブ設計は「生涯搭乗者の満足」を目的としながらも、「生活路線の実情」を軽視した結果、住民の移動権が侵害される事態を招いた。企業側の姿勢にも誤りが見える。
一時的なキャンペーン停止や払い戻し要請は、抜本的な解決策には程遠い「火消し」に過ぎないのだ。
根深い問題は「利益重視の制度設計」にある。①収益性と公共性を両立する新しいモデルの導入、②路線ごとの需要予測精度の向上、③生活路線に限定した予約優先枠や運賃補助など、今こそ制度全般の大改革が必要だ。また、機材改修提案の実効性も具体的に検討すべきだ。
航空会社は、「収益」を追求するだけでなく「地域社会の生命線」としての使命も負うべきである。修行僧も強い顧客であれば、企業を支える存在だ。しかしそれが島民を押しのけるなら、社会的責任は問われざるを得ない。矛盾を解決せず「利益」を優先する企業価値は、いずれ公共からの信頼を失うだろう。利益の追求も、社会的使命もどちらも逃げず挑むべきだ。それが本当の企業価値ではないだろうか。
ネットからのコメント
1、JALにせよANAにせよ、何れの航空会社も経費削減の折、高ステイタス保有者に対する恩恵は以前に比べるとかなり悪くなっているので、マイル修行をしてまで取る必要はないか?と思いますが…また、航空会社に伝えたいのは、顧客の囲い込みを図る上で高ステイタスが取り易い仕組みを導入するのは分かるが、現状はラウンジは一杯で座る場所も儘ならず、優先搭乗にも並ぶ程でもないと思う。
むしろ、安全運航や定時運行に努め、利用者全員に対する根本的なサービスの向上を図って欲しいです。
2、JALの意図がどこにあったのか、よくわからない。すぐに撤回するところを見ると影響を考えてなかった、ってところだろうけど。マイラーがいなければ利用客が少なくて路線維持ができないようなもので、とにかく利用客を増やすために行った施策なら記者が書くように増席を行ってでも増えた客を逃すべきじゃないだろう。ただそれはあくまで一次的にしか過ぎず、すぐに折り返す乗客が路線維持につながるものでなければそこに改造と乗務員増員まで行って投資するのは悪手。記者の方はちょっとマイラーによりすぎな気がする。
3、座席や便数増やすだけではポイント目当ての客が増えるだけ喜ぶだけ島民、島民関係者のためならポイントが付くのは1日2回までにするとかにしないとじゃないの?ムダに飛行機乗ってくれる人達を確保したいなら影響少ない本土でそれができるように乗り継げるダイヤ組めばよくないか?朝羽田空港出て本土一周して夜戻ってくるようなのを(今もあるけど離島でやるより効率悪いからやらないだけかな?)それが単純にマイルの上級会員を金で買えるようにするとかなんか上級会員になるためには年間44万円以上使わなきゃいけないみたいだけどそんなにお金に余裕があるなら心にも余裕持とうよ
4、搭乗回数要件はJALの特徴でもありますよね。飛行機代も安いとは言えませんから短時間フライトで比較的安価な路線で回数稼げる離島線はターゲットになってしまうのは致し方なしですね。しかも今回はキャンペーンで2倍になるんだったかと。ただ、あまりステータスを容易に取れてしまうとステータス保有者が増えすぎ、特典の恩恵効果が薄れているのも現実です。逆に連続して過去数年間の実績で判定する要件などを付加して単発的な保有者を減らす策もお願いしたいです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/d8e35603921b008ecaf4e8ce4772f8fb4e2fee54,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]