事件概要:
経団連が春闘に関する大手企業の回答を第1回集計した結果、月給引き上げ額の平均が過去最高の1万9964円となり、前年よりも622円増加しました。また、賃上げ率も5.46%で、3年連続で5%以上を記録。物価上昇への対応や人手不足が双方の要請を結び付け、高水準の賃上げに至ったとされています。この結果が定着への動きを象徴する一方で、7月時点の最終集計ではさらに40社のデータが加わる予定で、具体的な影響が注目されています。

コメント:
賃上げ額が過去最高を更新した点は評価すべき進展ですが、その影響範囲や持続可能性にはさらなる検討が必要です。第一に、この賃上げは一部の大手企業に限定されており、中小企業や非正規労働者まで公平に波及するかは疑問が残ります。
多くの現場では物価高の進行に対し、実質的な生活水準に改善が見られないのが現状です。第二に、人手不足が背景にあるとしても、このような賃上げが構造的な問題解決を伴わない場合、一時的な効果に留まる可能性が高いです。第三に、新たに加わる40社の結果が賃上げ総額を押し下げないか、慎重な観察が必要です。具体的な改善策としては、賃上げを通じた恩恵を中小企業や非正規雇用にも転換するべき制度設計の導入、物価対策を含む政府からの支援強化、そして企業全体で生産性向上を目指し持続可能な賃金モデルを構築することが挙げられます。社会全体の公平な成長を目指す上で、賃上げのインパクトに真剣に向き合わなければ、格差問題をより深刻化させるリスクを内包しています。
ネットからのコメント
1、日本の雇用の約7割は中小企業が支えている。中小企業は原材料費や電気代の高騰、人手不足に苦しみながらも地域経済を支えているのが現実だ。一方で中小企業には、大企業にはない強みもある。意思決定の速さ、お客様との距離の近さ、地域密着、ニッチ市場での専門性などだ。
本当に日本全体を豊かにするなら、大企業の賃上げだけでなく、中小企業が適正に価格転嫁できる環境づくりや社会保険料負担の軽減などを進めるべきだと思う。地域を支えているのは中小企業なのだから。
2、大手の賃上げ率が過去最高を記録したとはいえ、現在の物価高や社会保険料の負担増を考えれば、可処分所得ベースでの「実質的なプラス」を実感できている層がどれだけいるかは疑問です。政府は複雑な給付付き税額控除などを模索しているようですが、一度国民から巻き上げた税金を手間やコストをかけて配り直すくらいなら、シンプルに所得税そのものを減税すべきです。手取り額が直接増える減税こそが、働く現役世代に「生活が上向いた」という最も確実な実感を速やかに与えることができます。複雑怪奇な給付制度で行政コストを膨らませるよりも、ストレートな所得税減税を行うことこそが今求められる合理的な負担軽減策のはずです。
3、賃上げ率5.46%で「過去最高です」って言われると、景気が良さそうに聞こえるんですけど、これ大手企業103社の話なんですよね。
日本で働く人の多くは中小企業にいるわけで、そこに同じだけ波及してるかは別問題です。しかも月2万円上がっても、食料品、光熱費、家賃、社会保険料で普通に消えます。手取りが増えた実感がないなら、数字だけ立派でも生活は楽にならないんですよ。経団連が「力強い勢い」と言うのは自由ですけど、経営側の成功発表を庶民の豊かさみたいに見せるのは雑です。中東情勢の影響がほぼないというのも、今の時点の大企業集計でしょ。原材料費や物流費が遅れて効く可能性を考えずに安心ムードを作るの、かなり危ないと思います。結局、賃上げニュースで喜べるのは、賃上げされた人だけなんですよね。税金と保険料を引いた後の数字で語らないと、生活実感とはズレますよ。結局、そこがかなり問題なんですよね。
4、確かに記録的な円安により輸出関連企業は概ね好調だが、原材料費や石油価格の高騰等により国内消費がメインの企業とは明暗が分かれている印象。好調な企業に平均値が引っ張られているだけで、物価の高騰により生活が苦しくなった世帯の方が多いし、景気回復には至っていない。
実際、年間の物価の上昇率が4%(食品は9%)の現状において、依然国民の可処分所得が減少傾向。30年程前(1993年)の世帯所得の中央値は550万円となっており、2022年の世帯所得の中央値は423万円と、絶対的な所得の数値についても130万円程度低下。その間に国民負担率は12%上昇、消費者物価指数は2割上昇している訳ですから、単純な所得の低下以上に国民生活が圧迫されている。世界的に見て国民の所得がこのような経過を辿っている国家は他に類例が無く、この30年間の経済・財政政策が完全に誤りであった事の証明だ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3fca4c01e3ed75638daf15276ba17a8230915070,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]