公立学校の教員採用試験の倍率が過去最低の2.9倍に落ち込み、1979年以来初めて3倍を割り込みました。2024年度の教員採用試験では、受験者数が前年から7059人減少し、過去最少の10万9123人に。採用者数は954人増加して3万7375人になりました。学校種別では、小学校が2.0倍、中学校が3.6倍、高校が3.8倍といずれも過去最低の倍率。

民間企業の採用の早期化に対応するために試験日程を前倒しするなどの対策を実施していますが、受験者数は12年連続で減少中。文科省は、新規学卒者の確保が必要であるとし、2027年度から筆記試験の共同実施を目指しています。

この教員採用試験の低倍率問題は、教育現場の深刻な懸念を表しています。まず、民間企業の影響による受験者数の減少は、教員職の魅力が失われていることを示しています。要因として考えられるのは、教員の過労や待遇が改善されていない現状、社会的価値が低く見られていることです。第一に、教員の労働環境の改善を図り、給与面や労働時間を改革すべきです。第二に、教育の社会的価値を高めるためのキャンペーンを行い、教員職の魅力を再評価する必要があります。第三に、試験の体系自体を見直し、より受験者に対応した制度を構築するべきです。

教育は社会の未来を決定づける要素であり、この問題に積極的に取り組むことは、国の将来を左右します。効果的な解決策を講じることで、抜本的な改革が求められています。

ネットからのコメント

1、学校の先生とよく話をします。その中から感じるのは、一番問題なのは、モンスターペアレントだということです。基本的にはやりがいのある職場だから、他の職種と同じで時には忙しさにも耐えられる。しかし、モンスターペアレントは別。心身のエネルギーをごっそり持っていかれる。本当に気の毒だと思うのは、この部分です。さらに、モンスターペアレントから広がる負の連鎖は、学校中に波及します。

2、やはり、昨今の教職員の負担増が響いてるなという印象です。既存の教職員の負担を減らす仕組みを作りつつ、中途採用も積極的に取り入れていくほかありません。少子化の影響で全体として生徒数も減ってはきているものの、負担は増えてるという大変な世の中になっていますね。教職を目指す若者が増える社会づくりも求められてきているのではないかと感じます。

3、採用試験の倍率低下は当然の結果です。

教育実習に来て、現場の過酷さを知り教員の道を諦める大学生が沢山います。また求職者・離職者も後を絶ちません。理由は複合的ですが、定時に帰れないというのがまずあるでしょう。中学校や高等学校では部活動が大きな負担です。部活動の顧問をしていれば生徒が帰るのがそもそも定時過ぎです。18時に部活動が終了して生徒を返してから19時から事務作業。帰宅は21時過ぎ、授業準備をする時間なんてありません。授業はいつも自転車操業です。そして朝は生徒の来る前の7時過ぎに出勤です。ブラック企業もびっくりの勤務体系です。こんな職場を教育実習生の大学生に勧められますか？この国の教育の崩壊を止めたいなら、部活動を早く学校から切り離してください。

4、教職じゃないけど学校に勤務してます。放課後の一コマ「子どもが家の鍵を忘れたので学校に戻らせてください」「帰ってから子どもが友だちから取り上げたシール帳をその子に渡してください」「うちの子のクレープがほかの子より小さいのは納得できない」「19時からなら都合がつくので家庭訪問はその時間にしてください」などなと昔ではありえない対応を受けていらっしゃいます。

先生だってプライベートも家庭もある。