米国防総省は、中国の軍事能力に関する年次報告書を公表し、中国のレーダー探知能力が第2列島線まで拡大しつつある可能性や、2035年までに空母の数を9隻に増やす計画を明らかにしました。現在の中国の空母は3隻で、最近就役した「福建」はステルス戦闘機や無人機を搭載予定であり、米国の11隻の空母に対抗する姿勢が見られます。また、台湾との統一を巡り、軍事圧力や封鎖、上陸作戦など4つの選択肢が示唆されています。

中国はこれにより、アジア太平洋地域での影響力を強化しようとしていると分析されています。一方で、報告書の「序文」では、米中関係の安定を図る姿勢が強調されています。

今回の報告書が示す中国の軍事力拡大計画は、地域の安定を脅かしかねません。第2列島線にまで及ぶレーダー探知能力の向上や大規模な空母建造の計画は、単なる自衛の域を超えて覇権的意図の表れとも解釈されます。これは、現行の安全保障体制の不備を突くものであり、迅速な対応が求められます。具体的には、国際社会は第一に、中国との対話を通じた軍備管理交渉を促進する必要があります。第二に、地域内の国家が共同で防衛および監視体制を強化し、中国の行動に対する抑止力を形成することが求められます。第三に、地域内での軍事的バランスを保つために、米国や他の同盟国は自身の軍備再編や技術開発を加速させるべきです。

最終的に、軍事力の競争は無益であり、共存の道を模索する努力が不可欠です。これが、長期的な地域平和へと繋がる唯一の道筋だと言えるでしょう。

ネットからのコメント

1、中国の軍事力拡大がここまで露骨になっても、いまだに「防衛目的」という建前が通用すると考えているなら、ずいぶん都合の良い話です。第2列島線まで見渡す監視網に、空母9隻体制の構想。どう見ても「自国防衛」ではなく、「他国を近づけさせない」ための覇権装置でしょう。特に滑稽なのは、人工島を勝手に造成し軍事拠点化しておきながら、「地域の安定」を語る点です。力で現状変更を積み重ね、その既成事実の上で対話を求める――これを外交と呼ぶなら、随分と便利な定義です。台湾についても、段階的圧力から封鎖、上陸作戦まで選択肢を並べる姿は、「平和統一」という言葉がいかに空虚かを自ら証明しています。それでもなお、中国を過度に刺激しないよう配慮した表現に終始する米国の姿勢を見ると、強硬策を取った者ほど得をするという誤った前例を世界に示していないか、少し心配になります。

2、空母9隻を運用するには一隻当たり巡洋艦や給油艦が10隻近く必要となる。

1年間の人件費と維持費は莫大な金額になるので、核ミサイルの管理費含めこのまま軍拡を続けると今の中国経済では近いうちに破綻するんじゃないだろうか。

3、台湾の次は日本国だろう、憲法改正は許さないとか核武装どころか核を論じる事すら許さない野党マスコミは危機が本当になった時どう言い訳するのだろうか。今米国はチャイナと結ぼうとしている、いずれ米国は必ず東アジアから引いていく、チャイナと対峙しても得るものが少ないからで自国の国益優先の為なら日本国や韓国の同盟関係を解消し南北アメリカ大陸の統一を目指すだろう。。

4、中共は核兵器をたんまり保有していても、それだけでは安心、満足できないんですね。「空母9隻体制」で海上を威圧する覇権主義は、中国の異常さ、無謀さを示しています。現代で空母が持つ意味は、見かけの脅威を示す宣伝効果でしかないと思います。日米の潜水艦や地対艦ミサイルは世界最高性能。中国空母にとっては大きな脅威になるでしょう。国内経済が悪化している中、中国が軍拡すればするほど経済に負担がかかるのは目に見えています。

いつまで持ち堪えられるか楽しみです。日本としては日米同盟を絶対的基軸としながらも、『非核三原則』の見直しを含めて、あらゆる選択肢を排除せずに防衛力の強化を図るべきだと考えます。と同時に、米国、EU、ASEAN諸国、インド、オーストラリア、カナダやニュージーランドなど価値観を共有する国々との連携を強化して、中国包囲網を敷くことが求められると思います。