1991年9月、栃木県の足利工業大学付属高校にて初代タイガーマスクである佐山聡が主催したシューティング合宿は、異常な指導方法で注目を浴びた。この合宿は、渡部優一の計らいで実現し、過激な指導が行われる現場は「地獄のシューティング合宿」として話題となる。参加者はプロを目指す若者が中心で、佐山の指導のもとでの激しいトレーニングが行われる中、その行動はしばしばコンプライアンスの範囲を超えたものだった。

佐山の指導は、自身が追い求めた総合格闘技の向上に注がれる一方で、恐怖や負担も大きく、一部の選手は怪我を恐れて参加を避けることもあった。この合宿の様子は当時のテレビカメラによって撮影され、現在YouTubeなどでその映像が広まり、モノマネの題材にもされている。

この事件は、多くの問題を浮き彫りにしています。佐山聡の合宿は、昭和のスポーツ指導の象徴的事例として語られることが多いですが、一歩間違えれば重大な問題に発展しかねないものでした。特に、過酷な指導方法の是非については、現在のコンプライアンス基準から見ても明らかに逸脱していると感じます。指導上の問題は、選手の安全を脅かすだけでなく、スポーツ界全体の信頼性を低下させ、次世代の育成にも悪影響を与えるものです。

まず、指導者に対する研修制度の強化が必要です。

適切な指導法を普及させ、選手と指導者の安全を確保すべきです。また、選手に対するフィードバック制度を設け、指導方法の透明性を高めることも有効でしょう。さらに、独立した第三者機関による監査を行い、問題があれば早期に対処する体制を整えることが求められます。

安全と成長が明確に両立される環境の中で、選手たちは初めて真に自由な格闘技を楽しむことができるのです。それこそが、未来のスポーツ界が目指すべき理想なのではないでしょうか。

ネットからのコメント

1、新人当時の佐山さんは超人的身体能力を持っていた上に、あの頃の新日道場の地獄の練習の後には『鬼の黒崎』と恐れられていたキックボクシングの目白ジムに自主的に出稽古に行くという尋常じゃない体力＆精神力まで持っていた本物の凄玉。つまり元々才能満点の天才が更に自らの努力も重ねてあそこまで登りつめた人。佐山さんには当たり前に出来ても普通の方には不可能極まりないことも⋯シューティングジムの一般会員ではない、プロ部門の練習の厳しさは有名でしたね。誰もこの天才に及ばないのは半世紀が過ぎた現代でも佐山聡を越える人材がいないことが全てを物語っていますかね。

当時の大学の体育会系も似たようなものでしたが『今の時代では絶対に通用しない』のも紛れもない事実ですよねぇ⋯

2、佐山さんの身体能力の高さは理解できても、皆が佐山さんみたいになれないからもどかしくもあったんだろう。「わかる？」と聞かれて「分かりません」と答えたら…あとは想像はつきそう。それでも修斗の創始者だし、総合格闘技の礎を作った人には違いない。

3、昔は精神を鍛えるのも重視したからな相手を怖がってちゃダメだし特に打撃格闘技はそうでしょそのへんの強さが無いと先に心が折れちゃう、痛いしでも昔風の練習より今の練習のほうが多くの競技で日本人は良い成績を出しているというのもある⋯

4、パフォーマンスじゃなく命懸けなんだよ。生半可な練習じゃ命を守る事なんて出来ないから、厳しく精神と体を鍛えているんだよ。これくらい出来なきゃ辞めた方が良い…との厳しいハードルを設けて携わっていたんだろう。現代が生温過ぎて嘘みたいな話だが、これが真実であり決して間違った事ではない。