事件概要:
2026年4月入社の新卒社員に対する初任給について、調査回答企業の67.5%が引き上げを行うと明らかにした。これは前年度比3.5ポイント低下したものの、全体の7割近くとなる。一方、初任給を据え置く企業が32.5%に上昇。引き上げ理由としては人材確保やインフレ対策の必要性が挙げられた。しかし、物価高騰や収益の伸び悩みを背景に、中小・小規模企業では対応が困難な実態も浮き彫りに。引き上げ額は「1万~2万円未満」が最多で平均9,462円だったが、企業規模ごとの格差が依然として存在している。大企業では「25万円以上」の初任給支給割合が30.0%に達する一方、中小企業は17.0%にとどまり、特に中小企業は既存社員との「逆転現象」への懸念や原資確保の困難さが課題として指摘された。

コメント:
日本経済の将来を担う新卒社員への初任給引き上げが進む一方、その中で特に中小・小規模企業が直面する厳しい現実は看過できません。
まず注目すべきは、企業規模に応じた賃金格差が依然として大きい点です。「大企業」に比べて「中小企業」では引き上げ規模が小幅で、特に「小規模企業」の引き上げ実施率の急低下は、持続可能な労働環境の構築が難しいことを如実に示しています。

この問題の本質は、収益構造の脆弱性と価格転嫁の遅れにあります。中小企業は原材料費高騰や最低賃金引き上げに追随できず、結果として労働者の待遇改善に裏付けを欠いています。この状況を放置することは、地域経済の衰退や若年人材の流出を招き、社会全体の持続可能性を損なう可能性があります。

解決策として、①取引条件の見直しを可能にする法的枠組み強化、②政府補助金や税制優遇での収益基盤の補填策、③労働生産性向上に資する中小企業支援プログラムの策定が必要です。
また、価格転嫁の実現と賃金構造の見直しを進めるため、業界横断の協力体制を強化することも急務です。

結論として、働くすべての人に「公正で持続可能な賃金」という価値を実現するためには、社会全体で中小企業の挑戦を支える覚悟が求められています。企業ごとの努力だけでは解決できないこの問題に、社会的なリーダーシップが不可欠です。

ネットからのコメント
1、既存社員の給料引き上げもやらないと懸念されるのが既存社員のモチベーション低下もありますが既存と新入社員に無駄な対立構造を生む可能性もあるのでその辺のすりあわせは慎重に検討してほしいですね。
2、私が働いている職場も新卒の給与がどんどん上がり、既存社員と変わらない若しくは新卒の方が給与が高いという現状になっていて既存社員(3年目~中堅と呼ばれる層)がごっそり辞めていき、新卒と2年目、管理職と定年間近の社員しか残っていません。
私もこの3月で退職予定です。人材の確保、物価高を理由に給与を上げることも大事だとは思いますが、物価高は既存の社員だって同じ境遇ですし新卒の給与だけ上げるのもいかがなものかと。既存社員の給与も併せて上げられる体力がない会社は新卒の給与も上げるべきではないと思います。
3、とてもいいことだと思いますが、既にいる社員の給料と比較してどうなんでしょうか。あまりにもバランスが取れていないと、見放されてベテランがごっそり退職、ということになりますよ。いい人材が揃っているところは、やはりそこら辺の采配が上手い印象があります。
4、年功序列からの転換の過程なのかなと思います。今までは入社時の初任給から徐々に給与が上がっていきましたが、海外と同じような能力給やジョブ型雇用が浸透すると年次は関係なく給与が計算される。昇格や降格が当たり前に行われるようになると思います。しかし、若い頃安月給でやっと回収できるフェーズになった中高年は突然のゲームチェンジで大変ですね。大手が黒字リストラやっているのもこの一環でしょうね
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/ee9f006753451716e70ff379bc19946332626431,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]