アメリカのトランプ大統領は、世界を対象に全品目へ課す新関税の税率を、当初発表された10%から一夜にして法定上限の15%に引き上げると発表しました。この決定は、連邦最高裁が「相互関税」の違法判断を下したことを受け、代替措置として導入を決定していた15%上限の「通商法122条」を根拠にしています。関税実施の最初の段階では2月24日から10%が適用予定ですが、15%の発効時期は未発表。トランプ氏はまた、不公正貿易を制裁する「通商法301条」や分野別関税施策など他法も活用し、長期的施策の強化を明言しました。「アメリカ搾取」を理由に自身の保護主義政策を正当化しつつ、国際貿易での対立をさらに激化させる可能性があります。

今回のトランプ大統領の新関税決定は、国際経済秩序における公平性という理想とその現実的運用が大きく食い違っていることを浮き彫りにします。
「アメリカが搾取されてきた」という持論は必ずしも統計的根拠や国際社会の合意によるものではなく、個人的見解が政策に深く入り込んでいます。その結果、世界経済はさらなる緊張を招く恐れがあります。
最大の問題点は、急な税率変更がもたらす市場の混乱と、各国間の信頼関係の悪化です。本来の自由貿易の理念から逸脱するこうした手法は、国際的な競争力を長期的に損ねる可能性が高いでしょう。特に、アメリカ国内においても、製造業をはじめとする多くの企業がコスト増に直面し、消費者が負担を肩代わりする構図が懸念されます。さらに、こうした一方的政策は他国の対抗措置を助長し、貿易戦争をより一層激化させる危険性があります。
解決策として重要なのは、第一に多国間交渉に復帰して国際的枠組みの中で問題解決を図ること、第二に、国別の課題を冷静に分析して対応すること、第三に、影響を受ける国内産業や消費者への支援策を迅速に取り入れることです。これにより、課題解決と経済秩序の調和を両立させる道筋を描くべきです。
「アメリカ第一主義」は短期的には力強く見えるかもしれませんが、それが世界全体や国内の多様な声を犠牲にするものであるならば、真の繁栄と呼べるものは訪れないでしょう。
ネットからのコメント
1、10%と決定したものの一夜にして方針転換し上限まで税率を引き上げる方針を示したとのことで、やはりタリフマンとしては関税を手放すわけにはいきませんからね。頑張ってひっくり返しまくって、勢い余って日本からの投資合意までひっくり返してもらいたいものですね。日米関税合意は無効にするしかないですよね。前提が違ってきていますからね。日本もせっかく政権が変わったのでこの機会を逃さないでもらいたいですね。
2、記事にある通り通商法122条に基づく関税は150日が上限で、それを超過する場合は議会での審議と承認が必要となります。両院共に共和党が僅差で多数を維持していますが、つい先日カナダへの関税を撤廃する決議案を、共和党の一部造反により賛成多数で可決しました。150日後は中間選挙の直前というタイミングを考えると、同じように選挙への影響を恐れる議員の造反が発生して関税の延長は否決される可能性が非常に高いと思います。ニューヨーク連邦準備銀行が発表した論文によれば、2025年に課された関税による経済的負担のおよそ90%をアメリカの企業と消費者が負担するそうで、トランプ氏の暴走を止めなければアメリカ人自身の首を締め続けることになりそうです
3、もう正気を疑うよ。米国内の企業も消費者も、トランプ関税で物価が上がり悲鳴をあげ関税反対を訴えている最中に、またや関税措置をしたあげく、一夜で10%→15%にするのだから,もう軽薄で滅茶苦茶だ。企業だけでなく消費者も物価高騰拡大に悲鳴をあげているのに。事実、2025年度トランプ関税で米国の世帯当り平均で約1,000ドルの負担増が発生、継続なら2026年度で約1,300ドルに上昇予測で、米国民の関税負担が顕著である。関税策の愚かしさが証明済みです。○○に付ける薬はないのでしょうね。そのうち、議会が国民の声に押され、弾劾でも起こすかも?
4、このトランプ氏の行動は、日本を含む全世界に様々な影響を及ぼし、アメリカとの信頼関係にも影響を及ぼす可能性がある。そもそも最高裁でトランプ関税は「違憲」と判断が下されたのにも関わらず、返還するどころか別の法律を持ち出して新たな関税を全世界にかけるというのは、トランプ政権の完全なる「暴走」である。もはや明確な根拠というよりも、判決に対する不服さと腹いせの行動にしか見えない。
今後、日本としてもトランプ政権との向き合い方には慎重になる必要がある。最高裁の判決すらも受け入れず、ここまで暴走しているトランプ氏。80兆の対米投資にも影響がないとは言えないだろうし、日本としても相当難しい対応を迫られている。ある意味、第2次高市政権の最初の難局かもしれない。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3078fccc227ec43f3324837477ea697d5a42128a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]