働きながら家族の介護を行う「ワーキングケアラー」が増加中であり、2030年には438万人に達する見込みです。現在、国内の就労者約6706万人のうち、約365万人が介護を兼務。これは10年間で1.3倍に拡大した結果で、高齢化率が加速する日本ではさらなる増加が予想されています。同時に、介護が原因で離職したり、労働生産性が低下したりすることで、経済損失は9兆円以上に及ぶと経済産業省は試算しています。また、「嫁介護」の割合が大きく減少したことで、実子や配偶者が主たる介護担い手となるケースが増加しています。これを受け、労働者の負担軽減を目指し、地域包括支援センターの利用や専門家への相談が推奨されています。

現状、ワーキングケアラーの問題は、時間の制約や精神的・肉体的負担によって働く人々を疲弊させるものとなっています。また、育児や子育てに追われる女性が家族介護も引き受ける場合、性別役割や家庭・職場環境の不備が露呈しています。
本質的な課題は、社会全体の高齢化と労働環境の変化に制度側が追いついていない点にあります。現行の介護休業制度は利用率が低く、企業側への義務付けも不十分です。
問題を緩和するには、まず、介護休業制度の取得をサポートする柔軟な労働環境を全ての事業者に義務化すべきです。また、地域包括ケアの推進や介護サービスの拡充により、家族介護の負担軽減が急務です。さらに、女性への過重な負担を解消するため、育児や介護の両立を具体的に支援するための男女平等な制度も不可欠です。
国民の安定的な労働環境と高齢者福祉を実現するには、状況を「個人の問題」とせず社会全体で支え合う仕組みが必須です。一部の人々に犠牲を強いる仕組みを変え、誰もが安心して暮らせる社会に向けた変革は全ての人に利益をもたらすでしょう。
ネットからのコメント
1、仕事と介護の両立は、肉体的にも精神的にも病んできます。ケアマネジャーやヘルパーさんに手伝って貰っても、病院受診や家の細かいトラブルや家事には息子や娘が対応せざるを得ず、本当に疲れます。仕事で100パーセントのパフォーマンスなんて無理です。
介護休暇が短いとか、職場の理解がどうとか現状の制度を100パーセント利用してもしんどい。施設に預ければ、今度はお金の心配ばかり。親の寿命がいつまでか分からないという、漠然とした不安がずっとのしかかってくる。介護は想像以上に苛烈です。社会的体制整備は不可欠です。
2、介護の世界で仕事しています。いつも思うのは、人にはそれぞれに自然寿命があると思います。それを医療の力で伸ばそうとするから高齢化社会が生まれ、医療費増大。まだ特効薬の無い認知症患者が溢れて社会が本来の形を取り戻せなくなっています。若い方に医療を使うのは大いに良いと思いますが、ある一定の年齢を超えたら自然の寿命をまっとうする様に生きる事が相応しいのでは無いのかな?と感じます。元気で100歳は大いに素晴らしい。でも、自分より若い誰かの生活を奪ってまで生き続けてる事が幸せなのでしょうか?こう言うと、年寄りを切り捨てるのか?と言われるかもしれないですがある一定の年齢以降の医療費負担をもっと上げてはどうかな?と私個人は感じます。介護施設ではビックリするくらいの薬を飲んだり塗ったりしているご老人がいっぱいです。
日本ももう少し現実を見ないとこれからの若者が幸せになれませんよ。
3、私も主婦でパートタイマーとして働いていた。実母の介護が必要になり、当たり前のように自分が仕事をしながら介護していた。毎日が綱渡り。3年後、母を介護施設に入れたら、周りから鬼のように言われた。今考えると、介護は女の仕役目で、家で看ながら仕事も辞めない。家事も今までどおり。世間も自分も当たり前だと思っていたことに気づき、今更ながら衝撃を受けたし、よく頑張ったなあと思う。
4、介護をしながら働く人が増えているのを身近にも感じます。介護は突然始まることも多く、誰もが当事者になる可能性があると思うと他人事ではありません。企業の理解や柔軟な働き方、介護サービスの拡充がないと9兆円損失という試算も考えさせられます。まずは地域包括支援センターに相談するなど、自分一人で抱え込まないようにすることが、共倒れを防ぐためには大事なことのように思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2c7e2b46b42afa122ab73d0632acf93f5afae70a,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]