2025年の出版市場規模は1兆5462億円と前年比1.6%減。紙媒体9647億円に比べ、電子出版は5815億円で、このうち電子コミックが5273億円と9割を占めますが、売上増加ペースは年々鈍化。特に電子書店のポイント還元や無料施策は一時的にユーザー満足を増やすものの、課金ユーザーの減少と経費増加で電子書店が苦境に立たされています。市場は成熟期へ突入し、施策の見直しが喫緊の課題です。
電子コミック市場の成長が止まりつつある現状は、業界の抱える矛盾を浮き彫りにしています。販売促進キャンペーンが市場拡大の一助となった時代は終わり、店舗運営者が疲弊する構造へと変化しているのです。特に無料施策や大型還元による負担は、収益減少を招くだけでなく、漫画業界全体への負の影響を生みかねません。
問題の本質は、短期的な利益追求と長期的な文化保存のバランスの欠如にあります。第一に、価格体系を見直し、適正な課金でユーザーに作品価値を認識させる仕組みづくりが必要です。第二に、出版業界、電子書店、作家が連携して持続可能な市場構造を模索する努力を進めるべきです。
そして第三に、漫画文化とその価値を教育含めて社会全体に周知する活動を積極的に行い、市場への投資価値を国民的に理解させることが重要です。
安価で作品が手に入る喜びは一瞬ですが、その代償として文化が衰退するのだとしたら、高くても価値ある対価を支払うことこそが未来を紡ぐ第一歩ではないでしょうか。
ネットからのコメント
1、割引・無料も含めて価格設定しているのは電子書店側です。読者は価格を見て購入するか否かを決めています。電子書店は、コンテンツの内容に自信を持って対価を要求できると思うのなら、割引・無料を止めればいいのです。読者が割引・無料の時しか購入しない傾向にあるとすれば、それは「少し待てば割引・無料がある」と予想するように仕向けた電子書店側の責任だと思いますよ。割引・無料が漫画文化の衰退の一因になりかねないとまで思うのなら、読者よりも電子書店に働きかけたらどうでしょうか。読者は文化としての価値も込みで漫画に価値があると思えば電子書店の言い値でコンテンツを購入するし、言い値ほどの価値はないと思えば購入しないですよ。
2、小指の爪くらいの面積のチップに部屋いっぱいの本を詰め込めることが出来る。そしてどこにで持ち運べる。もう親は居ないけどベッドの下に江口本を隠す必要もない。気になる本は試し読みが出来てその場で買うことが出来る。自分に合わない内容のハズレ引く可能性が格段に減ったのは嬉しい。多い年は年間300冊以上も買ってる自分としては電子書籍はとても助かります。
3、電子書籍の無料サービスにはかなりお世話になっています。購入するほどの興味が持てなくても無料であれば読んでしまう作品も多いですし、読んでみて魅力を知った作品もあります。そうした利用の仕方でも、電子版の本棚は今では作品を探すのが大変なぐらいには購入しています。毎月数千円ぐらいでしょうか。伸び率が減って成熟期と聞くとそうなのかも知れません。少子化で新たな作り手が減少傾向にあると思いますし、動画やゲームなど、他の楽しみも増えていますからね。これで異世界ものや、小説原作と絵師の組み合わせや、デジタル作画が無ければ、漫画業界はもっと下火になっていたかも知れない事を考えれば、よく頑張っていると思います。
4、漫画は、まず電子の試し読みや無料期間である程度読んで、気に入ったら電子で揃えることもあるし、本当に気に入った作品や特典が欲しい時は紙で買います。昔と違い、気に入ったものだけを買うので無駄遣いがなくなりました。が、私の買い方は、出版社にとって助けにならない買い方ですよね。紙媒体は続いて欲しいと思っているので悩ましいです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/f0eab1dd99ad4dfabd8b82c10ecef26dfc66c719,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]