2009年、地方神社である福岡県北九州市の和布刈神社の32代神職、高瀬和信さんが家業を継いだ際、年商はわずか500万円でした。しかし、彼は経営改革を実施。「思物供養」や「海洋散骨」といった現代のニーズに応える新規事業を取り入れ、2017年までに年商5000万円、2023年には1億8000万円を達成。同時に神社のリブランディングに取り組み、終活支援など幅広いサービスを展開しています。これに加え、和布刈神社での経験を他の神社へ提供するフランチャイズ事業を立ち上げ、全国の神社サポートにも乗り出しました。しかし、神社で「お金を明確にする経営方針」には批判もあり、彼の挑戦は応援と逆風の間で進んでいます。

高瀬さんの挑戦は、日本における神社の存続問題を浮き彫りにする重要な事例です。
日本全国に点在する神社の中で、2040年までに約3万社が消滅する可能性があるとの専門家の指摘は、単に伝統文化の危機を示すだけでなく、地域コミュニティの崩壊をも意味します。この現実を直視し、適応を試みる高瀬和信さんの手法は、的確かつ現代的です。しかし、神社運営における「お金の話」はタブー視される傾向が強く、彼には批判が寄せられています。この傾向こそが、神社問題の本質であり、日本社会特有の構造的な矛盾を物語っています。
なぜなら、神社運営の実態は公共財的存在でありつつ、実際はほとんどが自主財源に依存しているためです。多くの神社は寄付や賽銭収入に頼った運営を続けていますが、人口減少や地方経済の衰退からその収益基盤は急速に崩壊しています。結果、多くが継続不能の状況に陥り、地域文化や伝統が失われつつあります。
この課題を解決するためには、次のような方策が求められます:
制度的支援の整備:神社の運営を文化維持の視点で捉え、自治体や国家による財政的補助を構築するべきです。神社は神秘的で「神聖」な存在であるべきだという概念が、さらにはお金を語らない矜持が、かえって伝統を危機に追いやっている場面があります。「数字化」によって伴う透明性こそが、説得力と新たな社会的信用を生み出し、楔を打つきっかけとなるかもしれません。今こそ、神社とは「予算を持たぬ公共インフラ」であるという視点の重要性を再確認すべきです。その変化が、過去と未来をつなぎ直す助けとなるでしょう。
ネットからのコメント
1、両親はめかり神社での海洋散骨の申し込みを完了。両親と共に散骨の話を聞きに行った際には丁寧な説明とリーズナブルな費用、何より九州と山口県の間にあり海が見渡せえる美しい場所にすぐに手続きをとりました。名前を書いたプレートが海に向かって並べてあるのも、お墓の代わりのように感じられて、遠方に住んでいても海で繋がっていると言う感じがします。
神社が朽ち果てる事なく、続いて行っていただける事が願いです。
2、松本清張の小説に出たので、行ったことあります。真上に関門鉄橋が覆いかぶさる感じでした。大みそかに冷たい海に浸かってわかめを採る神事があります。儲かっていることを批判されていますが、結構大変かと思います。
3、考え方はよく分かるし、理解もする。ただ、最近(2026年)のストリートビューを見ると、建て替えられたガレージにポルシェで「ああ儲かってるのね」と思ってしまう。宗教家なんだから、隠すことも憶えたほうが良い。
4、素晴らしいですね。神社も寺も人が少なくなり、跡取りがいなくなり、廃れて荒廃しているところが多いのに、ここまで勢いをつけて家業を伸ばすというのは本当にすごい。結局のところ商売も神社も、人が何を望んでいて、それをどう提供出来るのか、という点を突き詰めて考えて、自分らしい、会社や神社らしいやり方で提供出来れば人は集まるしお金も集まるということなんでしょうね。ぜひ全国の神社と神主さんは真似されたらいいんじゃないかと思います。
神社という日本古来の伝統文化ができるだけ多く残ってほしいです。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2741c394597d6d5725c1b4a59297f5646f110561,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]