久光製薬は、2023年1月7日から2月19日の期間にかけて実施した自社買収(MBO)のための株式公開買い付け(TOB)が成立したと発表しました。このTOBは、創業家出身の中冨一栄社長の資産管理会社が主導し、1株6082円、総額約3900億円で行われました。目標の買い付け予定数の下限を超える応募があり、MBOの成功に至りました。これに伴い、同社は4月中旬に臨時株主総会を開いた後、2023年5月ごろに東京証券取引所プライム市場などから上場廃止になる見通しです。久光製薬は、非公開化によって株価への短期的な影響を排し、海外展開を主軸とする成長戦略に集中する意向を示しています。
今回の久光製薬のMBO成立と上場廃止は、日本経済の将来を考える上で重要な指標となり得ます。しかし、この動きには深刻な課題も浮き彫りとなります。
まず、短期的な利益を求める株主の圧力から解放されることは長期的な経営に役立つとされていますが、一方で、市場の透明性が後退する恐れも否めません。上場廃止によって外部監視が減少し、経営陣の質が低下する危険性が出てくる点は見逃せません。
さらに、MBOの過程による創業家の支配権集中が公平性の観点から議論を呼ぶ点も、社会的批判を受ける可能性があります。
解決策としては、第一に、非公開化後も独立第三者機関による透明性の確保が重要です。第二に、利益配分や経営方針の変更に対する外部の定期的なモニタリング制度を設けるべきです。また、第三に、株主や取引先への影響に配慮し、公平性を担保した契約条件を設計することが求められます。
目先の株式市場のプレッシャーを回避することと、開示責任や監督の目を失うこととの間には明確なリスクとメリットの違いがあります。久光製薬は、それを慎重に考慮しなければ、長期的な成長も社会からの信頼も失いかねないでしょう。透明性の確保を基礎に、持続可能な発展を目指す責任が求められています。
ネットからのコメント
1、上場廃止という選択は、一般投資家からすれば寂しさを感じますが、企業が生き残るための「攻めの撤退」とも言えます。莫大な資金を投じてまでMBOを強行したのは、ガバナンスや開示義務の負担を減らし、スピード感のある意思決定が必要なほど市場環境が厳しいという証左でもあります。
2、久光製薬のMBO、老舗の意地を感じました。上場企業として常に数字を追いかける窮屈さから離れ、創業家が私財を投じてまでサロンパスの未来を守り抜こうとする姿勢には、一種の凄みを感じます。研究開発に時間がかかる製薬業こそ、目先の株価に一喜一憂しない経営が必要なのかもしれません。看板商品を大切にしながら海外へ打って出る、そのための静かな環境を手に入れた久光製薬さん。この決断が数年後にどんな実を結ぶのか楽しみです。これからもお世話になります。
3、小林製薬にたいする冤罪(紅麹健康問題でっち上げ事件)による乗っ取り見たらそうなるよな。ちなみに紅麹のでっち上げについては読売新聞がちっさくちっっっっっさく火をつけた記者の処分と謝罪で逃げた。普通はマスコミ上げて検証番組と記事を作って損害賠償するところじゃないかと思うんだが。
4、簡単に考えると…株主からの影響をなくし、創業者(経営者)の意向が通りやすい環境になる。良くも悪くも舵取りが楽になりスピードが上がる…これだけの大きな動きをしているのだから、多少なり目論みはあるはず。
これからが楽しみ…
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/93abfec50684f063645323367c56055d0fdd23ed,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]