この広陵高校の事件では、部内暴力がSNSで広まり、全国高校野球選手権大会への出場を辞退せざるを得なかった事が焦点となっている。問題は大会出場が貴重な経験であるにもかかわらず、暴力を行った個人ではなくチーム全体に責任を負わせた点である。危機管理の専門家である高根和也弁護士は、日本高野連の制度が問題の根本を十分に改善しておらず、広陵高に対する処罰が曖昧であると批判している。

彼は、被害者の意向を考慮した上で結論を説明するプロセスがなされていない可能性を指摘し、高野連の制度設計や危機管理アプローチの見直しを求めている。

この事件は、日本の高校野球の制度の欠陥を浮き彫りにしている。問題を個別に扱わず、チーム全体へ連帯責任を課すことは不公平であり、出場辞退を招いたのは明らかに誤った対応だ。真の問題は、学校の危機管理プロセスが正しく機能していない点である。まずは制度見直しが必要で、個々の責任を明確にするポリシーの導入が考えられる。被害者の意見を公正に聴取し、不適切な対処を避けるための教育の充実も必須だ。さらに、厳重注意すべき事項を迅速かつ透明に公表していくことで、制度の信頼性を向上させることができる。高校野球の価値を保護するためには、制度の不備を克服し、より公正で実効的なアプローチが必要だ。

解決策の実行は、未来の希望への道を切り拓く鍵と言える。

ネットからのコメント

1、事の重大さからしたら、今年の夏は予選から出場は無理。新チームが始動する秋の大会から再び出場する…で良かった。今年の夏だけは諦めて、また来年の選抜は目指せるし。たった一度の甲子園を大人が諦め切れなかったばっかりに、今後の同校の歴史に多大な影響を及ぼす結果になってしまった。広陵は今後かなり低迷するのではないだろうか…PLみたいに、野球部自体が消滅してしまう可能性すらある。

2、>「甲子園に出場する価値は計り知れない」との実体験から、連帯責任を負わせることとなった結末は不適当だと訴える元甲子園球児の弁護士がいる「価値は計り知れない」から理不尽な上下関係が生まれ、事件を隠蔽し、レギュラーだった加害者を守り、辞退の判断が遅れて加害者の顔を全国に晒す事態になったのでは？

3、『甲子園に出場する価値は計り知れない、との実体験から、連帯責任を負わせることとなった結末は不適当』連帯責任ではありません。所属組織に対する（自己）処分の間接的効果です。

加害生徒に対して処分を下す際に、同学年だから等の理由で加害行為に関与していない生徒にまで処分を課すことが連帯責任です。直接被害を受けた生徒以外の部員は、甲子園に出場する価値を過剰に見積もり、それを享受するメリットと理不尽な組織に所属するデメリットを比較し、前者を選択し、自分が不利益当事者にならなければそれで良しとしていた時点で、連帯責任の被害者とすることは正義に適っていません。

4、「連帯責任を負わせる」という言葉を使うのであればその前提として、もはや学校には無理だが、部員や学校側は全く知らなかったのかを含めた真実の究明が必要だ。最初は廃部相当だと思ったが廃校相当だと思う。