政府が推進する「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」外交方針の改定案が判明しました。改定案では、中国の軍事膨張や経済的威圧を背景に、地域の自律性と強靭性の強化が目指されており、〈1〉経済基盤の強化、〈2〉課題解決による経済成長、〈3〉安全保障面での連携という3本柱を掲げています。具体的には、レアアース供給網の多角化やAI技術の共同開発、自由貿易の促進、ASEANと連携した防衛装備品の輸出強化などが示されています。同構想は2016年に安倍氏が提唱し、今年はその節目となります。構想は特定国名を避けつつ、中国主導の影響力を抑え、同志国間の協力を促進する意図を含んでいます。

現在のFOIP外交方針改定案は、インド太平洋地域での中国の影響力拡大や威圧行為に対応するという点で重要な転機を迎えています。しかし、この案にはいくつかの問題と課題を指摘する必要があります。
まず、中国の経済的威圧に対抗する方向性は評価できますが、具体的な実効性が問われます。例えば、レアアースの供給網を同志国間で多角化させる目標は明確ですが、それを実現するための具体策やタイムフレームが十分に示されていないのは欠陥と言えるでしょう。また、地域内連携に関してASEAN諸国との協力が強調されていますが、それに至る各国間の信頼構築のプロセスも不足しています。さらに、AI技術の開発や利用を論じる際に、中国製品の低価格性や市場への浸透に対抗する具体的な強みが見受けられないことは問題です。
こうした課題を踏まえ、以下の対応策を提案します。第一に、レアアース供給網の具体的な代替戦略を同志国と共同で構築し、早急に実行可能な枠組みを形成すること。第二に、ASEAN諸国との信頼構築が可能となる経済支援や技術支援を継続的に実施し、協力関係を深化させること。第三に、AI技術の開発では、日本が持つ技術力を最大限に活用し、質の高い代替製品を迅速に市場に投入していくことが不可欠です。これらを実現しなければ、ただの理念に終わりかねません。
FOIP構想は、法の支配や航行の自由に基づく理想を掲げていますが、その実現には信頼性と具体性を伴う行動が不可欠です。外交政策がその役割を十分果たすために、現状の課題に真摯に取り組むことが求められています。
ネットからのコメント
1、インド太平洋は結局は中国の膨張政策を周辺諸国がどうするのかの問題ですから、日本としては同士国と手を組み、力に依る現状変更を阻止して、軍事的経済的に安定をもたらす方向に動かざるを得ないでしょう。 日本が軍事力を高めれば、中国は日本が軍国主義に向かって居ると非難するでしょうが、世界からはどの口が言ってるのだと呆れられて居る事でしょうから、日本は野党からは戦争をしたがって居る政権だなどと、無責任な発言も有りますが、アメリカとの同盟関係を強化して、力の均衡を保つ事が平和への道なのですから、粛々と対中国政策を進めて行けば良い事ですよ。戦争をしたがって居るのは中国ですから。日本はより世界に発信力を持つ事が大切でしょう。
2、高市総理のFOIP改定は、日本の現実を見た正しい外交だと思います。
中国は軍事だけでなく、レアアース規制など経済を使って他国を脅す時代に入っています。日本が「遺憾」だけで済ませていたら国益は守れません。重要鉱物の供給網強化やAI共同開発など、経済安全保障を柱に据えたのは非常に評価できます。口だけの平和外交ではなく、実際に国を守るための戦略が見えるのが高市政権の強みです。安倍元総理が築いたFOIPを、今の状況に合わせて進化させるのは当然。日本が主導権を持ち、同志国と連携して抑止力を高める方向性に賛成です。
3、FOIP改定と聞くと対中包囲網の強化という印象を持つ人もいるかもしれませんが、本質は「対立」よりも「依存を減らすこと」ではないでしょうか。レアアースやAIの供給網を多角化するのは、誰かを敵にするためではなく、一国に握られないための備え。経済安保は軍事の話というより、物価や産業の安定に直結する生活の問題です。米国が保護主義に傾く中で、自由貿易を維持しようとする姿勢も重要。強い言葉より、静かに選択肢を増やす外交こそ、日本らしい現実的な戦略だと思います。
4、日本は四方を海に囲まれた国、食料、原油、医薬品など物資の多くを海上輸送に依存しているから、インド太平洋地域のシーレーンの安全確保は重要だと思うし、それこそ、これが航行不能になると国家存亡の危機に陥る可能性もあると思う。その意味でも、高市政権が「自由で開かれたインド太平洋」の改定案を表明することは意義があると思う。とくに最近は中国が経済的威圧や軍事的な膨張を背景にしてインド太平洋地域に野心を抱いている動きがあるから、各国と安全保障面の連携を行って、海上保安機関の能力を強化したほうが良いと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8fe3b9842b3ed7fd3cb55abb286dba0585547432,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]