近年、大学進学を控える受験生の家庭で部屋探しのスケジュールが早期化しています。特に、総合型選抜や学校推薦型選抜で合否結果が出る11月~12月、一般選抜が集中する2~3月に物件探しがピークに達します。一部の不動産業者では、合格発表前に予約可能な「合格前予約」サービスを提供しており、入居希望者が確実に物件を押さえられる仕組みを利用するケースが増加傾向にあります。背景には、共働き世帯の増加やスケジュールの制約が挙げられています。また、インターネットを活用した物件選びが普及し、遠方の志願者でも現地見学なしで希望の物件を契約できるようになっています。この動きにより、保護者主導での早期準備が求められています。

保護者の協力を前提とした大学進学時の部屋探しが、現代において極めて早期化している現状は、住まいの選択の自由と合理性を希薄にする可能性を感じざるを得ません。
この状況は、特に合格発表前の予約システムの導入や「空室確保競争」の激化によるものです。
まず、このシステムが抱える問題への視点が必要です。第一に、不動産会社は受験生や保護者の心理的焦りを商業的な利益に結びつけ、拘束力のある早期予約を促しています。第二に、競争の過熱が情報弱者を不利にし、地方や経済的に余裕のない家庭への負担を増加させる傾向があります。第三に、総合的な進学戦略の中で、学びの中心であるはずの学生が生徒主体ではなく、保護者や市場の論理に流されやすいのは懸念すべき点です。
これらの問題の解決には、以下の施策が必要です。
学生や保護者へのわかりやすい情報提供を自治体や学校が率先して行い、不動産会社の一方的な影響を抑制。学生寮の公的設置の拡充と、民間寮や物件におけるセキュリティや料金の最低基準条件を法整備により義務付け。合格後の短期間で効率よく移転・契約できる新しい保証制度などの導入。本来、受験は子どもたち自身が未来への夢を描くための第一歩です。しかし、それを包む社会的な仕組みが、利便性や競争の名目のもと失われてしまうのであれば、未来の可能性が「商業化された初期投資」に変質する危険性もあります。
学生たちのための教育環境は、安全性と平等性を優先すべきという価値観を、私たちは再確認せねばなりません。
ネットからのコメント
1、我が子の時は前期日程の時に一緒に現地に行き物件探しもして来ました。不動産屋さんに何部屋か見せてもらい仮契約して来ました。いわゆる学生アパートで昭和チックなアパートでしたが不動産屋さんの奥様が大事なお子さんを4年間預かる気持ちでいます。と言って下さりすごく心強かったのでそこに決めました。不合格でもキャンセル料はいらないと言われました。ほかの方も書いてますが学生アパートも新築が人気のようでうちの子が住んでいた築40年超のアパートはあまり人気が無いようですね。間取りも大きめで日当たりも良かったけれどお友達は皆さん良い所に住んでいたと言っていました。親としては家賃、学費、光熱費⋯を仕送りしなくてはならなかったので高い物件には住ませてやれませんでした。でも4年間我慢して住んでくれました。
2、合格前予約の早期化は、最近始まった訳では無く、既に10年以上前から始まっています。
但し、率はドンドン上昇したとは思います。気の毒なのは、一般受験の生徒と保護者です。2月や3月に部屋探しをすると、なかなか良い物件が見つからなかったりするのです。その為に、一般受験のみの場合、年明けから受験が始まるのに、年内の秋前から探さないといけない傾向があります。私は、時代錯誤を承知でですが、大学入学統一資格試験を実施する。受験方法は一般入試のみとすると変革した方が良いと考えます。2040年代迄には、恐ろしく多くの大学が経営難になると言われております。少子化は止めようがないでしょう。このまま放置すると受験生の早期の囲い込みが進行するのは間違いいありません。そうなると益々一般受験生は、部屋探しで不利となります。私は、一般受験にChallengeする受験生を応援したいと思っております。
3、実際に、合格前予約で物件を探しましたが、築年数が古いか大学から遠い物件などしかなく、合格前予約ができるものに築浅で良い物件はなかったです。地域にもよるのかもしれません。学生会館を予約しましたが、空き予定10部屋に対して40番目と言われ、予約して無事合格しても実際入れる可能性は少ないとのこと。
意味のないシステムだな、と思いました。結局は、前期日程の合格発表後におさえられてた物件に空きがでるでしょうから無駄に焦らないのも必要でしょう
4、部屋探しの早期化は合理的に見えるが、裏を返せば「不安の前倒し」でもあると思う。合格前予約や併願登録など、仕組みはどんどん整っている。しかし本来、住まいは進学先が決まってから考えるものだったはず。それが「先に押さえないと不利になる」という心理が広がることで、さらに早期化が進む。ある意味、受験と同じで“情報戦”になっている。一方で、業界側から見れば空室リスクを減らせるメリットがあり、保護者側も選択肢が広がる。つまり双方に合理性があるからこそ加速しているのだろう。ただ、早く動けば安心とは限らない。実際に住むのは子ども本人であり、生活圏や通学動線、街の雰囲気は入学後に感じ方が変わることも多い。大切なのは「早く契約すること」ではなく、「冷静に比較できる時間を確保すること」。早期化の流れに飲まれるのではなく、主導権を持てるかどうかがポイントだと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bafd400dc86d87133ed51d75dc879a9b6447b4bf,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]