高市早苗首相は、特別国会の施政方針演説で、裁量労働制の拡充を含む働き方改革の見直しを表明する計画を進めています。裁量労働制は、働いた時間ではなく一定の労働時間がみなされる制度で、自由な時間管理が可能ですが、長時間労働への懸念も指摘されています。首相は昨年10月、労働時間規制緩和を検討するよう指示し、経済成長戦略の一環として、労働者の声も踏まえた見直しを推し進める狙いです。ただし、残業代減少や副業を迫られるリスクの指摘もあり、議論の行方が注目されています。

現在の裁量労働制見直しに関する動きは、制度本来の趣旨と労働者保護のバランスが著しく欠けているように感じます。一部の職種で働く時間の裁量を与えるという背景には、働き方の多様化と自由度を目指した理念があります。しかし、現状の日本の長時間労働文化や経済界の拡大要求が交錯する中、この制度が労働者に与える影響は優遇ではなく、不利益に傾く危険性を孕んでいます。
検討されるべきポイントは以下の通りです。
対象職種を明確化し、業務の性質に応じた基準を設ける。長時間労働を制限する明確な規制を設け、健康リスク軽減を図る。労働者の裁量を守りながら、給与減少や副業への依存を抑えられる補償制度を導入する。裁量労働制の本来の理想は柔軟性のある働き方ですが、無制限に拡大すればただの労働負担増に成り下がります。生活の質を保ちながら経済成長を遂げるために、労働者の健康と権利を尊重した慎重な議論が必要です。これを見過ごせば、社会全体が疲弊する未来を招くでしょう。
ネットからのコメント
1、”裁量労働制は、実際に働いた時間ではなく、一定時間働いたとみなして賃金を払う制度。”その通りで、事業者によっては働かせ放題の制度になる。特に、社員の側が弱い立場に置かれた時。残業代を支払わずに、事業者側は従業員を好きに使えるようになる。まあ、経団連などの自民党の支持組織にすれば、望み通りだろう。何せ、有権者自身が、そんな自民党を高い支持率で支えているのだから。これは、有権者がどうしようもない。
2、裁量労働制の見直しは、働き方の自由度を高める可能性がある一方で、長時間労働の温床になるという懸念も根強い。だからこそ本来は、対象職種や健康管理の仕組みをどう設計するのかが核心であり、単に「規制緩和」と受け取られる打ち出し方には注意が必要だと思う。経済界からは拡大を求める声があるが、現場では残業代減少や実質的な労働強化への不安もある。施政方針演説で示すなら、成長戦略としての意義だけでなく、働く側の安全装置や実態把握のデータも合わせて示すべきだ。働き方改革は「緩めるか厳しくするか」ではなく、労働者の選択権と健康をどう守るかが問われている。
3、裁量労働制は個人事業主に近い、年俸制を導入するような特別な能力を持った方に限定すべきかと思います。派遣だって本当は特殊能力を持つ方のみだったのが、とんでもない方向に広がりました。感覚的には、サラリーマンであっても勤め先からの収入のみで確定申告をするレベル。このレベルは一般的には経営者側に近い。ただ、全体的な報酬とのバランスのような総量規制みたいなものはあるべきでしょう。
4、見直しするなら氷河期世代の中高年を対象にして欲しいと思います。新入社員の初任給は急激に上がっていますが、氷河期世代の方々は低い初任給の時代に入社して空白の30年の間は殆ど給与が上がっていません。それはそうですよね、長い間初任給は20万円台だったのですから。今のままでは氷河期世代が高齢者になって年金受給者になった時に大変な事になると思います。生活保護受給者が大幅に増えると思います。今のうちに手を打つべきと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/e40eed125f3794cd572d36c4319c1ce1c0a17611,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]