第102回箱根駅伝(2024年1月2日、3日)では、21チームが出場し、区間登録が12月29日に発表された。青学大は、エースで主将の黒田朝日を補欠として温存しつつ、5、6区にはルーキーの松田祐真と石川浩輝を抜擢した。駒大は3区の切り札伊藤蒼唯を6区に投入。このような当日変更可能な登録は、故障などに備えた「危機管理」としての意味合いが強い。
戦術として使われることも多く、「偵察メンバー」として登録された選手がいる。ただし、「選手を考慮していない」という批判もある。

選手たちは、登録から外れることを個人的な不満とせず役割を受け入れており、青学大の湯原慶吾は過去に変更で外れた経験を持ちつつも、次回に活躍を誓った。このような姿勢からは、学生ランナーがルールを前向きに捉え、受け入れる様子がうかがえる。
箱根駅伝の考え方には一種の勘違いが潜む。当日変更のルールが「危機管理」が目的であるにも関わらず、その戦略的利用が常態化している。この制度の設計は、一見合理的に見えて選手の公平性を阻害する可能性がある。制度そのものの透明性が欠けており、表面上は納得している選手たちが、実際には他の不満を抱えているかもしれない。そこでまず、登録選手と補欠選手の選定理由をより透明化することが求められる。
また、選手育成の観点から、偵察メンバーの役割を明確に説明し、登録選手への心理的配慮を強化すべきだ。さらに、選手たちの声を広く収集し、制度改革に結びつけることが必要だ。結論として、箱根駅伝は栄光の舞台であるべきであり、その背後にある選手たちの潜在的な声に耳を傾け、理想的な競技環境を築く努力が不可欠だ。
ネットからのコメント
1、どんな競技でもある程度はスタメンというか先発メンバーは事前にチーム内には浸透していると思う。箱根駅伝のようにコースの特殊性を考えればそれに応じた調整方法やトレーニングがあるだろうし、偵察メンバーもチーム内で事前に発表されているでしょう。選手がなぜ自分が外されるのかと不満に思うのは、あるとすれば事前のチーム内での発表の時でしょう。寒い時期なのでもちろんインフル等の体調不良によるメンバー変更もありうるし、むしろ事前に登録する方が大変かも。
2、偵察メンバー方式が戦略としてチーム内で共有されているならチーム内で異論が出ることなんかないだろう。そもそもオーダーを何日も前から公表しておいてライバルに手の内をさらすのが公正で、偵察要員をオーダーに入れるのは極端なルールの拡大解釈だとか手段を選ばない勝利至上主義だなどとは全く思わない。
ルール上あり得るなら全てのチームが「ライバルのオーダーは偵察メンバーかも知れない」とあらかじめ意識している。本来のオーダーをさらしておくのが歓迎されるのは、フェアプレー精神などではなくせいぜいファンサービスの観点においてだろう。偵察メンバーのせいで実際上不都合が生じるとしたら、熱心なファンやメディアが注目選手の出走区間へ駆けつけるのが大変になることぐらいだと思う。
3、今更何を・・・と批判の声が出ている理由が分からない。プロ野球やJリーグみたいにその日に本日のスタメンが発表されるのではなく、チーム16人のエントリー、区間エントリーが事前に決定されるこのシステム上、不測の事態に備えて偵察メンバーというか主力隠しをするのは当然。黒田が1年生の時に若林が直前で出走不能になって、本当は山のリザーブだった黒田を既に偵察メンバーに使っていたせいで、下りとして用意した脇田を山登りに行かせる羽目になった青学が近年では一番いい好例。それに偵察メンバーだってそれなりの選手じゃないといけないわけで、彼らにとっての仕事なんだと思う。
選手や大学側から批判がない以上外野が騒ぎ立てる話ではないよ。
4、何十年か前に中学の時の陸上部の先輩が早稲田大学の3区に登録されて当日楽しみにしていたがエントリー変更でメンバーを外れた、当時はネットで簡単に持ちタイムとか把握できる環境ではなかったが武井、櫛部、花田に渡辺康幸、小林雅とエース級がたくさんいる全盛期に近かったから仕方ないと思ったがそれでもエントリーされるだけで凄いなあと改めてその先輩のことは尊敬している。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/320889f36212f5328f50c6d60dcea8092c533463,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]