県民手帳は、各県の統計協会が発行している、ご当地情報に富んだ手帳です。しかし、山口県、奈良県、富山県では、2026年版を最後に発行を終了予定です。その主な理由は、スマートフォンの普及が進み、デジタル化したスケジュール管理や統計資料の入手が容易になったことです。また、民間手帳の人気もあり、販売数が減少しているため、収支が赤字基調となり、印刷・運送コストの増加も影響しています。
例えば、山口県民手帳は、2017年版の発行部数2万部から、2026年版では1万2500部まで減少しました。これに対し、埼玉県や静岡県は発行を続ける予定で、それぞれの特色を活かした手帳を提供しています。

県民手帳廃止の背景には急速なデジタル化があります。この動きは、一見合理的ですが、大事な地域文化や伝統の喪失という側面も無視できません。県民手帳は、単なるスケジュール管理ツール以上に、地元の特色を育む媒体でした。山口県や奈良県、富山県での廃止は、情報を電子的に扱う現代の潮流に押され、結果的に販売数が減少したことが要因となっています。しかし、これが本当に最善の選択でしょうか。
まず、県民手帳の魅力を再発見し、再評価するキャンペーンを行い、地元文化を再認識する機会を創出するべきです。次に、デジタルコンテンツとの互換性を増やし、スマートフォンアプリと連動することで若年層へ訴求する方法を模索します。
さらに、県民手帳を持つことで得られる特典を増やし、経済的メリットを享受できる仕組みを構築することが考えられます。
紙媒体の消滅は避けられないと考える前に、その地域ならではの特長を活かした新たな価値をどう創造するか、考えてみてはいかがでしょうか。デジタル化の波に飲まれてしまうのか、それとも逆にそれを利用して新たな地元愛を育むのか、選択は私たち次第です。
ネットからのコメント
1、アナログ手帳とスマホのスケジュール管理アプリを両方使った者として、手帳はアナログの方がいい。手書きの方がいつでもどこでもすぐに確認できて、電池の心配もしなくていい。それにスケジュール管理アプリは、古い情報が消えてしまうこともある。過去の記録を調べたいときに、消えていて見れないのでは意味がない。紙の手帳が完全にデジタルに変わることはないと思っている。
2、手帳って「これまで使っていたのと様式が違うのがイヤ」という人は少なくない。歴史も長く「あまり様式が変わっていない」県民手帳はそういった層をずっと持っているのだと思います。かくゆう私もそれまで使っていた手帳が廃番となり次を探そうとしていたら「県民手帳ならずっと同じだぞ」とおすすめされたこともありました。
3、コンビニ店員です。毎年、10月ごろから販売を開始して11月中には売れ切れてしまっていましたが、今年は12月を越しても売れ残っていました。買っていく人は殆ど60代以上の男性ばかりでそれ以外の世代の人達が手にするところは見たことないので手帳文化がだんだんと衰退してるのを実感しています。
4、そういうものがあることを初めて知りました。売っているところを見たことも無いですし、そういう人達も結構いるのでは?自分はスマホと紙の手帳の両方を使用しますが、もう何年も同じ会社の同じタイプです。会社で配られていたときは会社の物を使い続けていました。デジタルは便利ですが、やはり紙の方が都合の良いところもありますね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/9b413be831520a73592c18af15a7e537b6462ccc,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]