2025年5月26日、電響社は昭和レトロブームを背景に、マクセルブランドの1970年代の名作「UD」シリーズをオマージュしたカセットテープ「UD-60A」を発売しました。発売から数時間で完売し、好評を得ています。昭和レトロ文化はZ世代を中心に広がり、カセットテープも再評価されています。
国内生産本数は2023年に前年比2.4倍、また中古市場取引数も4倍に拡大。海外では有名アーティストによるカセット版アルバムの発売が再流行を助長し、日本でも人気アーティストがカセットを発売しています。電響社はマクセルとのライセンス契約を結び、UDシリーズを復刻して新たな魅力を伝えるとともに、オマージュ商品を展開しています。カセットテープの再注目は、音質や物質性、体験性などが評価され、需要拡大に貢献しています。
カセットテープの復刻が話題となる一方で、現代の音楽メディア環境には重大な矛盾を抱えていることが見過ごされています。昭和レトロブームやカセットテープの再評価は一見文化的な価値の再発見に見えるかもしれませんが、これはデジタル音楽配信の普及といった時代の流れを無視した後ろ向きな試みです。
カセットテープは確かに物理的な魅力があり、レトロ感が新鮮に映る若者世代がいることは理解できます。しかし、同時に音質の劣化や保管の不便さ、ストリーミングサービスが提供する圧倒的な利便性と比較すれば、なぜ過去の技術にこだわるのかが疑問です。
カセットテープの復活にはいくつかの問題があります。まず、カセットメディアの製造における環境負荷は深刻であり、限られた資源を無駄にする可能性が高いです。さらに、テープの取り扱いや管理の面倒さが、現代の消費者には受け入れられにくいことも問題です。また、カセットの復刻に焦点を当てる企業が増えている一方で、音楽配信のデジタル化が進む中で、こうした復刻がどれほど持続可能であるかは不透明です。
解決策としては、今後音楽業界がより環境に配慮した新たな技術を導入すること、例えば高品質のデジタル音源の普及や、サステナブルな方法での物理メディアの提供を進めるべきです。加えて、ストリーミングサービスがさらに進化し、アナログの弱点を補完できるような新しい技術に投資するべきです。過去の懐かしさにとらわれることなく、未来志向の技術革新を目指すべき時期が来ています。
ネットからのコメント
1、オーディオはアナログ時代がとても面白かった。同じポジションでも各社のテープごとに特性が異なりカセットデッキでバイアス・イコライザーを調整する楽しさがありました。新品のテープをケースから取り出す時のワクワク感は醍醐味ありましたね。
2、半世紀まではならないが、いろんな種類のカセットがあった。自分はソニーのデッキだったから、他のメーカーはないが、ソニーにはポジション設定のある「Duad」が好きだった。けど、その後に、クロムに継いだメタルの登場で終焉してしまった。そんなことを書いていると、カセットとオープンの両方取りで、ソニーのLカセット。買ったはいいけれど、カセット自体が高かったし、延命しなかった。それこそ、半世紀、あらゆる媒体と接触できたということ。いい経験したな。そう、あとカセット。フロッピーの前の時代、カセットでデータ記憶していたなぁ。よくエラーしたけど。
3、UDⅡだったかな?ハイポジでは凄く安かったけどヘッドが汚れやすいって仲間内では使う人少なかったな。
でもSONY、TDKと共に色んなカセットテープを作ってくれてありがたかった。カセットテープを選ぶ楽しさもあったと思う。
4、カセットテープ全盛の世代です、90年前後はレンタルショップでCDを借りてテープにダビングして音楽を楽しんでました。オリコンチャートなどのシングルCDを10枚程度レンタルして合計時間によるテープの選択(46,50,54分など)やAB面への割り振り、そして曲順。とにかく自分オリジナルのシングルテープを作るのが毎月の楽しみ?だった。まだ、どこかに大量に残ってるはず。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/c1ed5dcf07ae7fe8f9504cbec746851f28fbcd7b,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]