米国の関税政策がアルコール飲料産業を直撃。2024年3月、トランプ大統領がカナダ製品に25%関税を課すと、カナダは米製品に同率の報復関税で応酬。最大輸出市場カナダ向けワイン輸出は4〜6月に前年同月比93〜97%減、輸出額も3200万ドルから100万ドルに急落。バーボン業界も打撃を受け、ケンタッキー州の蒸留所が倒産。中国向け輸出も3割減少。
関連57団体が関税撤廃を要請するも、政権から反応はない。
保護主義を掲げた関税政策が、実際には自国の基幹産業を傷つけている現状は、政策設計の浅さを露呈している。報復関税による市場喪失、消費者の購買行動変化、輸入資材の高騰が重なり、産業全体が疲弊しているのに政権は沈黙。この問題の本質は、国際交渉を政治的パフォーマンスに利用し、現場の声を無視する意思決定構造にある。解決策として、第一に主要貿易相手国との関税相互撤廃交渉を再開すること。第二に、関税発動前に影響試算と業界ヒアリングを義務化する法整備。第三に、被害を受けた中小企業への緊急支援基金の創設。自由貿易の原則を放棄し、短期的な威勢を優先する政治は、最終的に自国民の雇用と生活を奪う。真の強さとは、対立を煽ることではなく、互恵の関係を築くことにある。
ネットからのコメント
1、国民が自ら選んだ大統領の政策です。トランプに投票した有権者は彼の任期中は耐え忍んでください。価値観を共有できる米国以外の国々で新たな経済圏を創出し、米国抜きでも成長できる仕組みを作るチャンスです。
2、輸入相手国に高関税を掛け、輸出する企業がそのまま高関税分を上乗せして販売すれば、結果的にその関税を支払うのはアメリカ国民だということに全く気づいていないトランプ。輸出企業側が販売価格を維持するためにその関税分を負担することを期待して高関税を掛けたのだろうが、それでは利益が出ないから関税分を上乗せせざるを得ないのは当然のこと。徐々にアメリカ国内の物価は上昇し続け、国民の怒りがトランプ政権に向かうことだろう。
3、見下してるカナダに自分から緩和交渉は持ちかけないだろうね。 アメリカどころか自分しか愛してないから国内の業者の運命より自分の判断が間違っていた事を認めないのを優先するのは目に見えてる。
4、工業製品とは違い比較的シンプルなサプライチェーンで構成されているこの業界に、いち早く影響が出ているのでしょう。いずれ同様のことが全ての業界で起き始めアメリカの経済がガタガタになることは容易に想像できます。しかし、この際なのでトランプには中途半端に妥協しないでアメリカ経済を徹底的に破壊するところまで追い込んでもらいたいものです。
そうなればアメリカ国民もトンデモな人物を大統領に選ぶとどうなるのか、身にしみて理解するでしょう。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3feaf698c30ddaf2f8bfb4e5e9ff200ffe98860f,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]