2024年6月、東京都新宿区の賃貸マンションに住む夫婦に、大家から突然家賃を4万円値上げするメールが届きました。築20年以上の物件で家賃は月16万3千円でしたが、大家は「円安や物価高」を理由に値上げを要求。その後段階的に18万8千円へ値上げすることで一旦合意しました。しかし12月には再び値上げ要求があり、強硬な態度で裁判を起こして支払いを迫り、駐車場代値上げも強制。夫婦は弁護士を通じて返還請求訴訟を起こし、2025年11月、地裁は大家の行為を違法と認定し、弁護士費用や違法に徴収した駐車場代の返還を命じる判決を下しました。最終的に夫婦が退去を決め、裁判は両者とも控訴せず確定しました。

このトラブルは、生活の基盤となる住居を巡る問題であるにもかかわらず、大家側が一方的かつ強硬な姿勢を取った点で非常に異常です。
特に問題なのは、法的根拠が不明確なまま値上げを要求し、実力行使に出るという違法な行動が見られたことです。大家の言い分にある「建物と駐車場の契約分離」という点も、裁判所によって不適切と認定されました。この事例は、日本の借地借家法が建物契約に重点を置く一方で、駐車場の規制が緩い「法の穴」を浮き彫りにしています。

改善策として、まず法改正による駐車場契約の明確化を進めるべきです。また、賃料交渉に関するガイドラインを策定し、貸主と借り主の双方に公正な交渉の場を提供する制度の確立も求められます。さらに、実力行使が違法であることを広く周知し、違反者には厳格な罰則を科すことで抑止力を働かせるべきです。

この事件は、弱い立場にある借り主の苦しみを象徴しています。社会資本である住居は、個人の経済状況や持続可能な暮らしを守るため、公平なルールの下で管理されるべきです。所有者の短期的利益追求は節度を失えば、住む人々の生活を根本から揺さぶり、社会の信頼を損ねる結果を招きます。



ネットからのコメント
1、物価高で、貸す側の苦労もわかりますが、突然の値上げには、驚きしかなかったと思います。
さらには駐車場代まで値上げを要求されるに至ったご夫婦の心労は、如何ばかりだったかと思います。記事を読むと、裁判で違法とされたのは妥当だと思うし、借り手が泣き寝入りをしないで済む前例になってほしいです。結局、裁判で勝っても引っ越しを選ばざるを得なかったご夫婦。住まいは生活の土台だけに、不安なく暮らせるよう法律を整えてほしいです。
2、東京で賃貸に住んでいますが、コロナ禍後に2度値上げがありました。初回は私にとってはそこそこの金額だったので、交渉して半分の値上げになりましたが、2度目はそのまま受け入れました。周囲の賃料や世の中全体のことを考えると仕方ないと思える賃料だったからですが、まあ住んでる側としては痛いですよね。ただ何もかもが値上がりしている中で家賃はそのままとはなかなかいかないでしょうから、お互い冷静に話し合うことが大事ですよね。一方的な値上げもよくないし、感情的に反発するのもよくない。冷静に話し合って納得できる値上げ幅に落ち着かせられたらいいですね。
3、値上げが不当と争うことは法的に可能でも、そう言う状態が何年も続いたまま住んでいたら疲れて日常生活がストレスになってしまう。
裁判で争い続ければ法的に勝てるかもしれないが、結局、そこから出ていくことを選択する人が多いと思う。
4、値上げの根拠がいくらでも上げられるのだろう。マンション、駐車場の賃料が値上がりしているのは、貸主が負担する経費が増えているからだ。たとえばマンションだと消防設備、給排水設備の法定点検が避けられないため、検査担当会社は値上げをマンションの所有者に求めるし、駐車場で特に機械式だと点検費用も上がっている。諸々の出費が貸主にとって大きい負担となっている。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/72006701d2470edf9f43508c8d458c84a8173e81,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]