不動産ファンド「みんなで大家さん」は、年利7%の分配金を名目に3万7000人以上から2000億円を超える資金を集めましたが、主力商品「ゲートウェイ成田」の開発が遅延し、去年7月以降分配金の支払いが停止。その後、他の商品でも分配金が止まり、解約済みや満期を迎えた出資者への返還も大幅に遅延。去年11月と今年2月に計2500人が総額232億円を求めて集団提訴し、大阪地裁は原告3人に対して1700万円の返還を命じました。この事件は、制度的欠陥が招いた被害として注目されています。

今回の不動産ファンドの集団訴訟判決は、社会的な資金運用の透明性や投資家保護における大きな課題を浮き彫りにしています。本来、事業計画や運用実態の正確な情報公開は投資信頼の基盤であり、これが欠如すると、顧客の「虎の子の資金」を守るべき金融システムが崩壊しかねません。
分配金停止や返還遅延という形で数万人の被害を生んだ状況は、まさに制度の不備を象徴していると言えるでしょう。
投資業界の健全化のためには、三つの改革案が求められます。一つ目は、国や地方自治体による投資ファンドの事業監査の義務化。二つ目は、投資商品の事業計画進捗の定期的な外部評価。三つ目は、資金返還が遅延した場合の法的救済措置の迅速化です。これらは投資家の信頼回復だけでなく、経済の健全な発展を促進する鍵となります。
金融市場が成り立つのは透明性と信頼のおかげです。これを失った時、残るのは投資家の不安や怒りだけ。自然界が循環するように、金融もまた透明であるべきです。それが人々が築き上げた経済価値を守る最良の道なのです。
ネットからのコメント
1、新しい投資資金が入ってこない以上、日に日に資金は枯渇していくので、訴訟している間に会社の返済能力はなくなるでしょう。残念ながら、1円も入ってこない可能性が高いです。このような類の投資は本当に事業が進むのか素人で判断する材料もなければ、会社の財務状態をチェックする格付もありません。
ほっとくだけで儲かるなんて、現実的に厳しいと言うことがよくわかった事件です。このような事件が起こった以上、類似事件が起こらないようクラウドファンディングに対する金融庁の引き締めが必要かと思います。
2、みんなで大家さんの広告を最初に見たときに感じたのは「ああ、また詐欺かもしれないな」だった。実際、詐欺ではないにしても結局出資金が戻らない、戻るかわからない状況になったということ自体、結果は詐欺と大きく変わらないものとなった。なぜ日本人はこんなに騙されやすいのか?今の世の中、騙して金を奪うことは日常茶飯事となっているし、騙すまでいかずともリスクを十分に認識せずに出資や投資をしてしまうケースが多すぎる。振り込め詐欺がなくならないのも、老人たちが性善説にどっぷり浸かって生きてきた時代を反映しているのだろうが、いい加減目をさますべきだろう。同じことが政治にも言える。何度騙されたら日本人は気が済むのか?
3、投資を行うときは、絶対に少数の銘柄に金融資産の大半を入れることはせず、分散投資を意識してほしい。
ある投資で失敗しても、例えばそれが金融資産の1〜5%程度であったなら少なくとも致命的ではない。みんなの大家さんに限らないが、このような事例では資産の大半をつぎ込んだ人というのが決まって現れる。これは株式や債券、不動産でも同じだが、ある投資対象が最高で失敗は絶対無いと思い込み、のめり込むのは危険である。それが仮にどんなに手堅く見えてもである。なお多くの銘柄を含む指数に連動するインデックスファンドのように中身が広く分散された投資対象や、先進国の自国通貨建て国債のように信用リスクが限りなくゼロに近い場合は、集中が直ちに危険とまでは言えない場合もある。もっともこうした対象でも、複数の銘柄で効果的に分散をしたほうが様々なシナリオに対処しやすく、結果も安定することが多い。
4、年利7%という配当は、現在の市場環境ではかなり高利回りな部類です。個人的にはリスクを警戒して静観していましたが、多額の資金が集まっていたことには驚きを禁じ得ません。ネット広告の頻出による「見慣れた安心感」が、冷静な判断を鈍らせたのかもしれません。
今回の勝訴判決は一つの区切りですが、「うまい話には裏がある」という投資の鉄則を改めて再認識させられる事例だと感じます。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/13d3701f86d01e568ba8cd53f26079283fd5b6b5,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]