JR東海が計画するリニア中央新幹線の未着工区間である静岡工区(8.9キロ)について、静岡県の専門部会が2024年1月26日に着工容認の「前提条件」となる28項目の環境対策案を了承しました。特に議論が続いていた南アルプスでの生態系保存や、大井川の流量減少問題について、県とJR東海が実施計画や補償案を確認することで合意。これにより10年以上続いた科学的課題が解消され、年内着工の可能性が高まりました。ただし、山岳地帯を貫く工事の難易度や地元合意取得の課題もあり、完成は早くて2036年以降とされています。

リニア中央新幹線の静岡工区着工に関して、10年以上にわたり議論が続きつつも、依然として浮かび上がる課題は看過できません。大井川の流量減少に代表される環境破壊や、生態系への影響は、多くの専門家や地元住民が懸念してきた問題です。
それらは「不安払拭」に終わった以上、本質的なリスクを無視している可能性があります。
問題の本質は、日本社会に根強い「黒字至上主義」と「開発優先思想」です。本計画は経済合理性を重視し、地域住民の声や長期的な自然保護の視点を後回しにしてきた経緯があります。また、未解決の技術的不確実性や、高額な建設費が将来的に税負担増加として国民に跳ね返るリスクも見逃せません。
具体的な解決策として、まず、第三者機関による透明なモニタリングを着工後も実施し、環境破壊のデータを公開すべきです。次に、技術的なリスクを国際的なエキスパートと共同検証し、基準を強化する必要があります。そして自治体住民の利益を担保するため、長期的な合意形成プロセスを継続的に導入すべきです。
黒字化という短期的な利益に囚われるよりも、地域の持続可能性を確保する価値観を社会にもたらすべきです。「速さ」ではなく「正しさ」が問われるべき時代において、計画の見直しこそ創造的な未来を築く鍵です。
ネットからのコメント
1、資材高騰もあるだろうし、今まででこんなにトラブルが多発しているのを見ると今後も予定通りに工事が進まず、さらにリニア完成が延期するのでは…と思ってますいずれ東海道新幹線は老朽化するのだから、第2の大動脈としてリニアが機能するのは必要だと思ってる、開業を楽しみに待ってます
2、日本経済を支える東西大動脈のバイパス化は、新幹線の老朽化や、台風等の運休時における代替え手段の観点などから必要性は極めて高い。技術革新や鉄道輸出事業の強化など様々な効果を生み、新幹線が南海トラフ地震の津波被害想定地域を走っていることを考えても、極めて優先度の高い事業。前川勝知事がリニア阻止に動いて以来、静岡県は異常なほどハードルを高く上げた。確かに環境保護も大事かもしれないが、そもそも大きな矛盾を感じるのは、静岡県内に他の多くの大規模開発があるのに、このような高い要求をしていないこと。一部の人達がリニア阻止を目的に、あの手この手で足を引っ張る姿は、極めて残念である。ネガティブに足を引っ張るのではなく、建設的に向き合って欲しいと思う。
3、リニアには賛否両論あるとは思いますが、東海道新幹線の逼迫と老朽化は間違いないので必要な投資かと思います。本来なら1990年代に国策で第2東海道新幹線が開業しているべきなのですが高速道路は新東名・新名神の建設が進んでいるのに、新幹線はなかなか上手くいきませんね。
4、この問題を見ても、もう新しいインフラをこれ以上作るのは限界なんだと思う。北陸新幹線でも同様の問題が発生して京都に通せなくなっているし、高速道路にしても同様。技術は日増しに進歩してもそれに伴う問題までは解決出来ない。それに人不足が追い打ちをかける。21世紀後半は夢のある話はほぼなくなって、今度は過去作ったインフラのどれを維持してどれを廃止するかみたいな議論ばかりになるんだろうなあ。若干でも夢のある時代に生まれてよかった。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/bdde85f6f471b663fddf7f18cd87c8fd37c8f408,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]