1996年度、日本の短期大学(短大)は全国に598校あったが、2025年度には292校にまで減少する見込みだ。このうち49校は2025~2027年度入試での募集停止を公表しており、27年度いっぱいで閉校する予定だ。短大は保育士や介護福祉士など、エッセンシャルワーカーの養成機関として機能していたが、これらの職業の労働環境の厳しさや低賃金から志望者数の減少が進んでいる。
修学支援制度の厳格化により収容定員充足率が8割未満の短大は支援の対象外となり、学生集めが困難になっている状況だ。事実上、当制度から除外された短大は24年度に31校あり、そのうち半数以上は25~27年度での募集停止を決定している。地方では短大進学率が高いため、地域の教育機関の経営破綻も懸念される。

短期大学の急速な淘汰が、社会に深刻な影響を及ぼしています。保育士や介護福祉士といったエッセンシャルワーカーの不足は既に深刻な問題であり、短大の減少がこれに拍車をかける状況は非常に憂慮すべきです。制度の欠陥が浮き彫りになる中、特に修学支援制度の厳格化がエッセンシャルワーカー育成の障壁となっている点は看過できません。まず、修学支援制度の柔軟化を通じて各短期大学が存続できるような環境を整えるべきです。
次に、エッセンシャルワーカーの賃金を改善し、志望者を増やすための政策に注力することが求められます。さらに、地域における短大の重要性を認識し、地方教育機関への支援を強化することが不可欠です。この問題は単に教育機関の存続を超え、社会全体で共有すべき課題です。再び教育を通じて希望を見出すためには、これらの解決策を実行に移すことが肝要です。
ネットからのコメント
1、短大に長年勤めていたが、保育科は終わりのころまで定員が埋まっていたところがほとんどと思う。しかし短大閉鎖の流れのあおりを受けて保育科も短大としては閉鎖となり、4年制に移行したところもある。芸術系の大学を併設する学校法人が短大を廃し、保育科を教育学部幼児教育学科として再編したところもある。看護師、保育士ともに4年制になるのは悪くないが、保育士の待遇改善が必要だろう。それに伴い教職全体には修士課程を拡張する必要もあると思われる。特に義務教育を外れる高校からの教職は修士が必要とする制度も必要かと思う。あるいは学卒なら2年ほどを試用期間とすべき。それを経たら修士課程修了と同様の資格を与えればよい。
そのためにはかつて存在した教職就職者奨学金返還免除を復活すべき。諸外国にくらべたら日本の保育料、保育士待遇は安すぎる。教職も同様。
2、短大出の家内が言ってましたが、そもそも4大に比べて短大は2年内でカリキュラム(単位取り)終わらないといけないから忙しい。入学したと思ったら翌年一杯で卒業‥しかも就職(企業)側からしたら、各学校レベルにもよるけど、専門学校と同等の待遇やら扱いにも。入学メリットに欠けるというか割が合わないと感じる向きもありそうです。
3、短大の中には保育士と幼稚園教諭の資格取得をアドバンテージとしているところがいくつかあるから普通に短大の数が減ればその人材供給も落ちるというのは分っていた話です。4大でも取得は可能なところはありますがはたして4大に進学してその手の職に就く人たちはどの程度いるのかというのは未知数なところがあります。裏を返せば日本はずっと20歳ぐらいで幼稚園や保育園の職員として数年働いてもらって結婚して子供を産んである程度その子どもが大きくなったらまた再就職で働いてくれたら良いというモデルで回してたという事。
多分昔は専門性とかはさほど求められていなかったと思う。エッセンシャルワーカー=使い勝手の良い現場要員と考えると少子化もあってなりて不足は当分続くのでしょう。国は安易に外国人に頼ろうとしているけど本質は若い人が働きやすい環境を作る事だと思います。
4、保育士をしていますが、私は短大卒です。4大卒の先生もいますが、仕事内容は同じな為正直4大卒の必要性はあまり感じません。私立の4大卒の先生達は奨学金を返済している人も多いです。お給料が安いのに、奨学金の返済は本当に大変だと思います。小学校教諭のように、保育士になったら奨学金免除など対策を取ってくれたら、保育士不足は少しは解消されるのではないでしょうか?
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/2378118bd107f5d75d7b80ae1ae91857c2465544,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]