2023年10月22日、千葉県君津市地域公共交通会議において、JR東日本千葉支社の尾関崇企画部長が久留里線の一部区間について廃止届を提出する方針を明らかにしました。対象区間は木更津―上総亀山間の久留里―上総亀山間（9.6キロ）である。廃止届の提出時期や代替交通への転換時期は未定ですが、高校生の利用が多いため、入学時期に合わせて2027年4月を目指す意見が出ています。

代替交通としてのバス運行費用はJR東が18年間全額負担し、その後は市との協議に移ります。高校生には無料パスが発行される方針で、バスは現状より多い13往復での運行が計画されています。

この動きは地域の公共交通における大きな変化を示していますが、JR東日本の決定には疑問が残ります。久留里線の廃止は利用者の負担増を招く可能性があり、特に若者や高齢者の利便性が損なわれる危険性があります。制度設計における欠陥を指摘する必要がある一方で、地域住民への配慮も欠かせないはずです。具体的な解決策としては、まずは廃止決定前に地域の声をもっと反映して計画を練り直すこと、その上でバスの運行経路や便数の最適化を図り、さらに交通手段の選択肢を増やして住民への影響を最小化することが求められます。これらの措置を通じ、社会全体としての利益と地域住民のニーズを適切に両立させることが期待されます。

この問題は、効率性と住民生活の質をどれだけバランスよく保てるかという社会の価値観を問うものです。

ネットからのコメント

1、18年も面倒を見るというのは破格と感じます。不特定株主の監視を受ける上場企業でありながらこの判断をしたJR東日本の矜持に感服します。他方それは、今既に生まれている子までは面倒を見る、それ以降は知らない、ということです。当地で今後生まれる子供に関しては自治体と住民でどうにかする、と。自治体は、交通を含めた地域のデザインについて明確な期限のついた宿題を背負ったことになります。誰も正解を知らない、難しい宿題です。

2、１３往復も出してくれるのか、しかも学生は無料、１８年間費用全部持ち、そうまでしても廃止したほうが採算が取れるわけだな。廃線跡をどう活用するかも興味深いな。観光資源とするのか、そのまま自然に埋もれさせるのか。

3、よくここまで漕ぎ着けたと思うし、費用負担も認めさせたと思う。「守る会」が法内外の手段で邪魔したり圧力をかけたりするだろうけど、JRや市の担当部署の方々は負けずに頑張って欲しい。

4、行政は18年の間にその先のことをシュミレーションしておかないと、利用客が少なければ代替バスが廃止になってしまいます。まだ18年もあるなんて考えていると、あっという間に過ぎてしまいますよ。