昭和20年8月15日に行われた玉音放送の一部である「内閣告諭」の音源が、埼玉県の個人宅で発見された。当時の日本放送協会は戦況に備えて録音を破棄し、音源は存在しないと考えられていたため、この発見は画期的である。録音盤は約15年前に古物店で、レコード収集家の高氏貴博氏によって購入され、「内閣告諭 和田放送員」とのラベルが貼られていた。
レコードには「ソビエット連邦」への言及など、原稿との差異も確認された。これらの音声は、過去のラジオ放送音源が少ない日本の歴史研究に大きな影響を与えると期待される。

この発見は、歴史資料の重要性と音声アーカイブの保存の課題を浮き彫りにします。改めて音源の価値を認識し、過去の事実を多角的に理解するための糸口となるべきです。まず、国家レベルで歴史的音源の保存方法を再考するべきです。例えば、重要な放送の音声をデジタル化し、厳重に保存する制度を構築する必要があります。また、個人所有の音源についても、その重要性を広く啓発し、適切な処置を促す必要があります。さらに、公共機関が民間と連携し、貴重な資料の発掘と保護を推進することが求められます。過去を正確に理解し、未来に活かすための基本的な取り組みが未整備であったことが一層顕著になった今、新たな動きが待たれる時です。
ネットからのコメント
1、リアルタイムでラジオで放送された時はまだ生まれておらず、後から録音で聴いた世代ですが、有名な放送ですし、他にも聴いたことがある人はいると思います。今回、玉音放送「内閣告諭」の音源が見つかったということで、貴重な発見だと思います。証拠隠滅のために破棄されていたとされるのに、こうして個人の手で大切に守られてきたことに、偶然とは思えないものを感じます。当時を伝える貴重な財産として、大切に保存されていってほしいです。
2、これはNHK放送の原盤ではない。文中にあるように、放送されたラジオから流れる音声を録音した音源です。こういうことを民間でやってたのは驚き。お金持ちしか考えられない。当時はテープ録音はないから、放送をマイクで取って盤に刻んだのです。良い発見だと思います。
3、戦後80年目の年が終わろうとする時に、大きな発見ですね。終戦の日は、日本人にとっては戦争が終わった日という認識ですが、実際は降伏の意向が示された日に過ぎないんですよね。日本人は、軍国主義に洗脳、煽られた犠牲者のように自らを見がちです。
しかし、実は大陸進出や対欧米戦は、軍部だけでなく民衆も支持していました。軍部も、民衆の手前引くに引けない面もあったと思います。終戦記念日は、被害者である民衆にとって、戦争から解放された記念日のように感じます。一方でそのことによって、戦争推進の当事者意識が薄れてしまった感もあります。勝てたらよかったのですが、負けて国土が荒廃し、今も続く米国駐留の属国扱いとなりました。「敗戦」記念日としなかったところに、「転進」や「玉砕」などと通底するものも、実はあります。
4、レコード破棄を命令された際に、誰かが「これは残さないといけない」と考えて、秘かに持ち帰ったのでしょうね。見付かったら大変だったと思いますし、その人の英断に感謝ですね。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/5e35f7d6d4400aeecc554e88b10f96ef7f74b9bd,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]