高校数学のカリキュラムが再編され、数学A、B、Cの科目区分が撤廃される方向となった。これらの内容は生徒が項目ごとに選択する方式に変わる可能性があり、ベクトルや数列などが対象。数学Iには行列や確率など基礎的要素を含め、AIやデータサイエンスへの導入を全員に提供することが検討されている。文部科学省が次の学習指導要領を議論しており、実施は2032年度予定。
現状では、早期に文系理系に分かれる高校もあり、数学B履修者は45%、数学Cは34%と推計され、内容分散が生徒の選択を困難にしている問題がある。

この提案では、数学A、B、Cがまとめて1科目にされ、学校や生徒の進路希望に応じて選択する仕組みが検討されていますが、果たしてこれは教育の質を向上させるものなのか、疑問が残る。まず、多くの高校生が数学の履修選択に悩んでいる現状があり、文系か理系か早期に選択せざるを得ない環境が本質的な問題だ。そこには、数学教育が進路選択を狭める要因となっているという制度の欠陥がある。具体的な解決策として、まず学生がより柔軟に進路を選択できるカリキュラムの再設計が必要だ。また、基礎的な数学教育の充実によって全体の数学の理解度を向上させ、選択科目の多様性を維持することが大切である。
さらに、教育者の研修強化によって、データサイエンスやAIなどの分野に適切な数学教育を提供できる環境作りが求められる。数学教育の改善は、社会全体のデジタルリテラシーを底上げする鍵だ。したがって、教育の質を高める戦略的改革が求められる。
ネットからのコメント
1、数学1しか履修しない生徒は将来的にもAI関連の仕事に従事する可能性は低いから、わざわざ数1の負担を増やす必要はないと思います。高校への進学率はほぼ100%の中で、必修の数1のみ履修というのは、勉強が得意ではない子たちの学校。日本もドイツのように早い段階で進学校に進む子のルートとそうでないルートに分けた方が、勉強が得意な子も苦手な子も幸せな気がします。
2、4年前からの今のカリキュラム世代は数学Bのベクトルが数学Cに移行して、ベクトルをどう履修しようかって…カリキュラム改正で数学教師は大変だったんじゃないかと。観点別評価も教員の負担が多いみたいだし、今の教育はやたら 探究 っていうワードが出てくる 記述問題も増えたし、情報っていう科目も増えてるんだよ。
高校生パンクするよ…。公立高校じゃ間に合わなくなるんじゃない…。中学受験から入って、中学の頃から大学受験意識しないといけないかも
3、現職の高校国語教員です。また数学でもやってしまうのですね。これって大学入試側と一緒に変えないと本当に単なる愚策。1年生で現代の国語(実用文と評論)と言語文化(小説と古典)みたいな分け方して、広く文学を扱うことにしたけど、模試が変わらないから、結局古典ばっかり。2年生から現代文を論理国語(評論)と文学国語(小説)って分けてしまって、時間数の兼ね合いからひたすら評論ばっかり。もしくは、時間数に余裕があって両方できる学校は、国語の単位数が爆増。みんなもとに戻してって言ってる。数学をアラカルトで選べるようにして、大学入試は変わらなかったら、現場がガタガタになるだけ。
4、数学だけで議論されているが、ベクトルの概念が頭に入っていなければ物理の力学がわからない。だから高校2年でベクトルが入るという風にされているはず。物理もイメージの世界で、できるできないがハッキリする。
このあたりを履修していないのに大学に入れるようにしている意味がわからない。選別の意味合いがある教科は必修にすべきだと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/046a7ffca1425d090e52a2896b869a971bbfa996,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]