南シナ海を巡る仲裁裁判所の判断から10年となるのに合わせ、日本やアメリカなどが共同声明を発表したことを受け、中国外務省は7月12日、北京で日本大使館の横地晃次席公使を呼び出して厳重に抗議しました。中国側は日本を強く批判し、領土主権と海洋権益を断固として守る姿勢を強調しました。一方、日本側は自国の立場を説明して反論するとともに、中国の輸出管理措置について適切な対応を求めました。

外交上の対立は国益を守るための主張であっても、感情的な応酬が続けば地域全体の緊張を高めるだけです。歴史問題や領有権問題は簡単に解決できませんが、対話よりも対立を優先する姿勢では信頼は積み重なりません。本当に必要なのは、第一に外交ルートを継続的に維持し、実務レベルで対話を絶やさないこと。第二に、国際法や客観的なルールに基づく議論を徹底すること。
第三に、経済や人的交流など対立以外の協力分野を広げ、緊張を管理する仕組みを強化することです。強い言葉は一時的な支持を集めても、平和や安定は築けません。真に国益を守る力とは、対立を深めることではなく、冷静な交渉で未来への選択肢を残し続けることにあります。
ネットからのコメント
1、日本やアメリカなど14ヵ国が共同声明を発表したということで、やはりこの14ヵ国を中心にしながら、日米台豪フィリピンの一体化を進める必要がありそうです。中国は野心を隠しきれなくなってきましたから。頭を冷やすよう求めたいところですが、無理なんでしょうね。やはり備えが必要だと思います。
2、領有権などの国家間対立において、中国は大抵訴えられる側です。そもそも国際法を自分達の都合の良いように捻じ曲げますから、調停の場に出て来るわけありませんし、国際法を根拠とした裁定に従うつもりもありません。中国外務省は「拘束力のない紙くずだ」と暴言を吐く始末です。竹島のように尖閣諸島も実効支配されたら終わりですから、やはり防衛力の南西シフトは日本にとって重要な安全保障政策ですし、近隣国とは対中国で強く結束していかなければならないと思います。
3、日本大使館の人間を呼び出して抗議したそうですが、例の共同声明に加わった日本以外の13カ国の大使館に対しては同じように抗議したんですかね?「南シナ海問題における日本の歴史的な罪は清算されておらず、悪辣(あくらつ)な言動は国際社会の警戒と憤りを引き起こす」とのことですが、ならば中国側から日本との外交関係を断絶したらどうですかね? なんで日本との国交回復に同意したんですかね?
4、南シナ海の問題はUNCLOSに基づく国際法の争点であり、仲裁裁判所は中国の九段線主張に法的根拠がないと明確に判断しています。本来なら中国はこの法的議論に向き合うべきですが、今回のように日本の歴史的な罪などと現在の問題と無関係な道徳的非難を持ち出すのは、国際法で不利な立場を道徳の戦場へと移し替えるための、中国の常套句です。(ましてや1974年に西沙諸島を南ベトナムから武力占拠したり、1995年にミスチーフ礁をフィリピンEEZ内で占拠した中国からは言われたくないですよね。)歴史問題を持ち出せば中国は自動的に被害者の位置を確保でき、国内向けにはナショナリズムを刺激し、国際社会には道徳的優位を演出できると思い込んでいます。
しかしこれも論点のすり替えであり、南シナ海の法的問題を曖昧にするだけです。中国がまず向き合うべきは歴史ではなく、国際法そのものだと思います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a5bc89614979d33951bfca5e247abb285964f979,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]