確定した刑事裁判をやり直す再審制度を見直す法案が、自民党部会で了承された。法案では、再審開始決定に対する検察官の不服申し立て(抗告)を原則禁じる一方、例外として十分な根拠がある場合に即時抗告と最高裁への特別抗告が可能とされる。また、検察が抗告した場合には理由を速やかに公表する規定も明記。さらに、再審請求時の証拠開示において、裁判所が相当と認める場合、検察官に提出命令を義務化する内容も盛り込まれた。議論は1カ月以上紛糾し、全面禁止を求める議員側と抗告維持を主張する法務省が「折衷案」で妥協。国会審議では、冤罪救済と検察の役割が引き続き議論の焦点となる見通し。

今回の法案は、再審制度改革として一歩踏み出したものの、依然として不十分な点が目立ちます。本則での規定として検察官抗告の制限を設けた点は評価できますが、例外規定の存在が法案の実効性を損なう恐れがあります。
冤罪被害者にとって時間が大敵であることを考えれば、例外規定を理由に再審が不当に遅延される危険性は見逃せません。また、証拠開示の範囲に関しても、付則で「不当に狭くならないよう留意」といった曖昧な表現は、実際の運用において厳しい監視が必要です。
まず、①例外規定の適用条件を厳格化し、抗告が行使される場合の透明性をさらに強化すべきです。②証拠開示範囲を具体化し、再審請求者が不利益を被る事態を防ぐ施策が求められます。③再審滞り原因を防ぐ法務・司法機関間の調整を深化させ、迅速な対応を可能にするための明確なガイドラインを策定する必要があります。
冤罪救済は司法の使命であり、社会的信頼の根幹です。本質的な解決に向け、再審制度改革を中途半端な成果で終わらせるべきではありません。この課題に対する無責任な政治的妥協は、未来への信頼を失わせる結果を招くだけです。
ネットからのコメント
1、これは非常に大きな一歩だと思います。再審というのは、単なる“やり直し”ではなく、冤罪被害者にとっては人生を取り戻す最後の手段です。
それなのに、再審開始が認められても検察側の抗告で何年、時には何十年も長引くケースが続いてきた。ようやく救済の方向へ制度が動き始めた印象があります。もちろん、例外的に抗告を認める余地を残したことで「結局また長期化するのでは」という不安の声が出るのも理解できます。ただ、少なくとも検察抗告を“原則禁止”として本則に明記した意味は重い。従来より確実に前進です。袴田事件のように、再審開始決定から確定まで異常な年月を要した事例を見れば、「正義とは何か」を考えさせられます。間違った裁判で人生を奪われた人に対して、国家はもっと迅速に向き合うべきでしょう。
2、今回の改正の主な点は・抗告を禁止するか許すか・検察のもつ証拠の開示を裁判所が命じるのを義務とするか、出来るとするか抗告については原則不可、例外許容とし、例外が常態化しないように抗告した場合には理由を述べるとなった。証拠開示は、義務となった。折衷的な改正とはいえ、議員はよく頑張ってくれたと思います。
3、検察は「譲歩」を演出したにすぎない。
抗告の「原則禁止」では、本則に明記したとしても検察に抗告の権限を与えることに変わりはない。再審法改正は「なるべく早く」に越したことはないが、「手柄」としての「今国会提出」にこだわらなくてもいいのでは。本当の意味での「冤罪被害者の救済」とは、冤罪被害者の数を限りなくゼロに近づけること。時間がかかっても抗告の「全面禁止」を目指し、国会主導で、超党派で、妥協せず、より良い再審法をつくってほしい。そもそも検察の主張が正しいというのであれば、何度でも再審で争えばいいだけの話。なぜ裁判所が下した「再審決定」に検察は異議申し立てできるのか。「抗告」というルールが存在していたこと自体おかしいのであって、現行の抗告規定削除は当然の流れであり遅すぎたくらい。三権分立のもと、検察は裁判所の決定に粛々と従うのが筋では。
4、こういった本人が関係ない場外戦を無くして、しっかりと法の下の平等の立場で裁判を行っていただきたい。はっきり言ってあなたたちのプライドとかは関係ないのだと。これを機に検察側もしっかりと情報と証拠を開示して、弁護側も変な精神論みたいな情状酌量を求めるのではなく、しっかりと証拠の元で酌量を求めるようにしてもらいたい。
例え現行犯で明らかな犯罪であっても、これら全ての証拠を元にした裁判を行って欲しいと切に願います。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/a82f1dc9dd0ce872e68752dc2692f63d37b99960,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]