奈良市教育委員会は、いじめ防止対策推進法に基づいて「重大事態」と判断された案件について、2023年2月以降、調査を行う第三者委員会を設置できていない。原因は、調査委員となる弁護士への報酬が低く、奈良弁護士会が推薦を見合わせているためだ。現在、第三者委を必要としている案件は2件あり、そのうち1件では市立小学校の女児が昨年夏頃からいじめ被害に遭い、不登校や精神的な不安定状態に陥っている。報酬に関する争点で、市と弁護士会の間に溝が生じており、6月の条例改正で改善を図るとしているが、調査の遅延により被害の解明が阻まれる懸念が強まっている。

市教育委員会と弁護士会の対立により、いじめ被害を受けた子どもとその家族の苦しみが放置されている現状は、極めて問題だ。
いじめの重大事態が発生しているにもかかわらず、報酬の低さを理由に調査委員会の設置が遅れるのは、法律制度の実効性を欠いている証拠である。
問題の本質は、大きく3点に集約される。第一に、弁護士にとって現在の業務報酬は採算に見合わず、専門家を確保しにくいという制度設計の甘さ。第二に、市教育委員会が調査を迅速に実施する責務を果たせない組織的怠慢。第三に、いじめ被害者が二重の被害を受ける可能性が放置されている点だ。
解決策として、以下の対応を速やかに実行すべきだ。
報酬基準を全国統一し、自治体の財政規模に依存しない公正な制度設計を構築する。国からの補助金を導入し、調査委設置の迅速化を実現する財政的支援を提供。被害拡大を防ぐため、緊急措置として臨時予算で適切な報酬を一時的に補填。子どもの命や未来を守るためには迅速な対応が最優先されるべきであり、そのための国家的介入を怠れば、制度全体への信頼が揺らぎかねない。いじめが単なる個人間の問題ではなく、社会的課題であることを認識し、調査の遅れによる取り返しのつかない被害を未然に防ぐべきである。
ネットからのコメント
1、いじめ重大事態の調査委員会は子どもの生命・権利保護の核心であり、報酬不足を理由に設置が停滞する現状は極めて問題である。自治体任せでは地域格差が拡大し、調査遅延は被害者の心身回復をさらに妨げる。国は標準的な報酬基準と財政支援を整備し、迅速かつ中立的な第三者調査が機能する体制を早急に確立してほしいと思う。
2、「危機感が足りない」というより、教育委員会や学校側は自分たちに不利になることを積極的に進めたくないのではないでしょうか。第三者委員会の設置が遅れれば遅れるほど、当時の状況は分かりにくくなり、責任の所在も曖昧になります。もちろん予算や手続きの問題はあるでしょう。しかし、被害を受けた子どもや保護者からすれば、そんな事情は関係ありません。まず優先されるべきなのは、事実を明らかにし、子どもの安全と心のケアを守ることです。それにもかかわらず対応が進まないのを見ると、組織の自己保身や前例主義が今も根強く残っているように感じます。時代錯誤な「事なかれ主義」や古い体質から抜け出せていないのではないでしょうか。
子どもの未来より組織の都合が優先されているように見える現状には、大きな疑問を感じます。
3、「いじめ」という言葉を禁止すればいいのです。「犯罪」なので全て司直に委ねるのがいいのです。教員、学校、教育委員会、文科省、全て学校の中のことに触れてほしくないという縦割りだからダメなんです。犯罪者は裁かれなければ。そのためにも少年法も、もっと若年化させるか無罪ではなく、罪を償うのを親にするとか、とにかく罰を誰かが受ける形に変える必要があると考えています。
4、第三者委員会もいいけど、まず全国的に行われている、イジメ行為の軽視、隠蔽を学校、教育委員会が行っていることを文科省は厳しく問い、罰則を設けないといけないのではないか?それに被害者側を隔離してみたり、被害者側だけが不当に不利益を負わされる学校の教育指導のあり方も問題だし。例え学校内で有っても人の尊厳を傷付ける行為は刑法犯として対処しようよ。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/8a31ed3a07d15eae8de0eccb799f8458af980bd8,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]