原子力規制委員会は1日、原発のテロ対策施設設置期限を実質的に延長する案を了承しました。これにより、東北電力女川2号機は今年12月の運転停止を回避する見込みです。本来、この施設の設置は、再稼働に必要な工事計画認可後5年以内が義務付けられていましたが、新たな方針では営業運転開始日を起点とすることにより、期限が緩和されます。設置が遅れても運転が可能となる利点がある一方、安全性や運用方針への影響が懸念されます。夏ごろの正式決定に向け改正案が作成される予定です。

原子力規制委員会の今回の決定は、原発運転継続における経済的利益を優先する一方で、重大な安全上の懸念を無視するものです。本来、特定重大事故対処施設は航空機攻撃などのテロリスクに対応する必須の防衛策であり、期限を厳守することが求められていました。しかし、設置遅延が頻発する現状において、「営業運転開始を起点とする」という延長策は、既存の規制の根底を覆す形で妥協的な解決を図っています。
問題の核心は規制側と運営側双方の計画・管理能力にあります。施設未完成の言い訳として「工期不足」が指摘され続けていますが、事業側が期限に応じた計画を立てる努力を怠り、規制側も厳しい監視を欠いてきた点は不可避の課題です。今後の再発防止策として、①工期の進捗状況の厳密な報告制度、②対策施設の完成度合いに応じた操業制限、③第三者機関による独立した監査を導入すべきです。
最も憂慮すべきは、施設未設置のまま運転される原発が、潜在的なリスクを増幅させること。進行する延長に疑義を抱えながら運営を続けるのは、公共の安全をないがしろにする行為にほかなりません。「原発の安全を脅かすテロへの対策」と「経済効率」の間で無責任な妥協は許さない精神が求められます。
ネットからのコメント
1、規制委員会も電力会社も東日本大震災の教訓を全く理解していませんね。原発は炭酸ガスを出さずに大きな電力を生む出す反面、事故が起きると取り返しがつかない代物です。ですから、効率よりまず安全が大事なのです。福島の原発だってコストをケチらずに十分な予算をかけて二重三重の対策をしておけば、あそこまでのことにはならなかった。
これは後知恵じゃなくて震災前から意見具申されていたんです。ですがそんな地震は起こらないだろう想定外の津波は来ないだろうと高をくくって防災予算をケチった結果、とてつもなく高くつくことになりましたよね。原発の稼働より先にテロや防災対策です。順番を完全に間違ってますよね。それどころか期限が5年ですって?それだけの時間があったら何が起こるかわからないにきまってるじゃないですか。完全に平和ボケです。
2、問題の本質は原発の防衛を民間企業である電力会社にさせようという根本的な間違いにあります。日本の法律では民間企業の武器保有は禁止されており、例えばドローンが侵入してきても撃墜するための兵器も持てず、武装したテロリストが侵入してきても銃火器すらなくどうやって防衛するのでしょうか?原発の防衛は国と自衛隊が行うようにするか、特別な国益に関わる重要な民間企業には武装を許可する制度を作るのか、どちらにせよ大規模な法整備が必要でしょう。それを無しに現行法のままで民間企業にテロ対策を押し付けるのは、武装無しでテロリストと戦えと言っていることになり無理があります。
3、発電に必要なLNGや原油が世界的に不足している現状を考えると、妥当な判断だと思います。今年だけは、しっかりと原発を再稼働して欲しい。真夏や真冬に電力不足となれば、高齢者や体の弱い方にとっては命に関わるのでここは合理的に判断して、原発の発電率を上げて欲しいです。
4、安全強化」と「運転継続」のどちらを優先するかが問われていると思う。テロ対策施設は“万が一”の最後の砦なのに、その期限を事実上延ばすというのは、本来の趣旨とズレていないかという違和感はある。一方で、電力需給が厳しい中で即停止となれば現実的な影響も大きい。結局、問題は延長そのものよりも「なぜ間に合わなかったのか」と「延長期間中の安全をどう担保するのか」の説明が不十分なこと。ここが曖昧なままだと、安全より運転優先と受け取られても仕方ないと思う。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/3714524db009a3127ce6832eedab717010a61468,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]