5万9千年前のネアンデルタール人が、小型の石器を使って虫歯治療を行っていた可能性のある化石が発見され、これが人類最古の歯科治療の例として報告されました。化石はロシア・南シベリアのアルタイ山脈の洞窟で発見された性別不明の成人の奥歯で、歯髄に届く穴が石器を使って意図的に削られた痕跡が確認されました。研究チームによると、痛みの原因を診断し、適切な石器を使い腐敗した組織を除去する技術は、ネアンデルタール人が洗練された認知能力を備えていたことを示しているといいます。この治療を受けた人物は治療後も長期間生存したと推測されています。従来最古の歯科治療例は約1万4千年前のイタリアで発見されたもので、本件はそれを大きく更新する発見です。

歯科治療という現代的な概念が、5万9千年前にも実践されていたことには驚嘆を禁じ得ません。この発見は、ネアンデルタール人が単なる「原始人」の枠を超え、豊かな知性と工夫を兼ね備えていた証といえるでしょう。
痛みの原因を特定し、それを和らげるために適切な道具を選んで治療する行為は、現代の医療行為と変わらない洞察力に基づいています。さらに、治療が成功し、その人物が長期間生存した可能性は、人類の持つ生命力と適応性を改めて印象付けます。文明の進歩に感謝する一方で、どんな逆境でも知恵と工夫で困難を乗り越えてきた祖先の存在を思うと、人間の可能性を信じたくなります。我々は、その長い歴史の延長線上にいることを一層自覚し、持てる知恵をもっと有効に活用すべきではないでしょうか。
ネットからのコメント
1、太古の人は虫歯の治療は一体どうしていたのだろうと、誰もが一度は疑問に思った事があるかと思います。今回の例のように、一部の民族では数万年前でも治療が行われていた例もあったでしょうが、昔は大多数の人にとって虫歯=命に関わる病気だったんですよね。特に虫歯を放置して起こる敗血症が昔はかなり深刻で年間かなりの人が亡くなったと推計されています。現代のように、高度な技術で虫歯を治療できる時代に生まれたのは本当に幸せな事だと思います。
2、子供の頃は虫歯に正露丸詰めてたっけな。懐かしく思い出す。あれは生薬が主成分だから、昔の人類も薬草丸めて詰めたりして痛みと闘ったのだろうかね。歯の中を穿り出す石器かぁ。人類は昔から手先が器用だったのね。虫歯の苦痛は今も昔も人類共通の喫緊の課題だったわけだ。
3、民族によっては歯を細く削ったりして美としていることがあるが、奥歯ということは装飾などの目的ではないでしょうね。歯が痛いからなんとかしようとガリガリ削ってみたのがなんなのか。まあ1万4千年前の人がやったなら5万年前の人がやってもおかしくないようには思いますね。
4、歯痛はかなり辛いものですし、当時すでに治療の発想があったというのは納得できます、そしてきっと抜くという選択肢もあったのかなと思いました。甘い食べ物ほど虫歯になりやすいイメージがありますが、約6万年前にどの程度そうした食べ物があったのか、また歯磨きのような習慣が存在したのかも気になりました。
引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/dc9cd14902c090d60853c1222ac962bfccb54e13,記事の削除・修正依頼などのご相談は、下記のメールアドレスまでお気軽にお問い合わせください。[email protected]