事件概要：55歳の田中一郎さんは、月収60万円の管理職として大手企業で働いていたが、会社から提示された早期退職優遇制度（1,000万円の退職金上乗せ）に誘われ、退職を決意。退職後、再就職支援を利用するも、求人内容は自身のキャリアに合わず、給与も大幅に下がった。さらに、ハローワークでの求人にも年齢制限があり、再就職が難航。

生活費や再就職活動費で貯金も減少し、後悔の念が募る。

コメント：田中さんの決断に見られるのは、企業の魅力的な誘い文句が背後にある現実の厳しさを隠していたことです。企業側の早期退職優遇制度は、年齢構成の最適化を目的とし、再就職支援を提供しているものの、実際には非常に難しい再就職活動が待っていることが多い。特に50代以上にとって、求職市場は厳しく、企業も人材過剰感を抱えているため、再雇用の道が狭まっているのが現実です。

こうした問題に直面した際、個人のキャリアと未来設計に対する深い理解が必要です。企業は経営戦略の一環として従業員に早期退職を勧める一方で、再就職に対する具体的なサポートを十分に提供していないことが多い。これを改善するためには、企業と政府の連携で、特に中高年層の再就職支援の充実を図る必要があります。

具体的には、転職支援サービスを充実させること、年齢による差別をなくすための法的整備、また、企業内でのキャリアシフト支援を強化することが求められます。

大切なのは、再就職支援や退職後の計画を短期的な利益だけで判断せず、長期的な視点で慎重に検討することです。

ネットからのコメント

1、50代後半に転職経験しました。・転職先が見つかっている・転職先はアルバイト程度の年収でいい早期退職に応募するのは、このどちらかの方が良いと思います。私は在職中の転職活動でしたが、50代の転職活動では書類選考や面接で簡単に落ちます。特に50代後半でバブル期に新卒採用だった方は、「俺ぐらいのレベルは簡単に転職先が見つかる」と思っているかもしれませんが、その考えは間違いです。早期退職する日までに転職先が見つからないと無職。その日が近づくと精神的に辛くなり、あまり良くないところの内定に飛び付くかも?そのため早期退職に応募するのは、次があるか、アルバイト程度で良い方だと思います。

2、大企業といっても入社経緯もいろいろありますし、収益部署にいたかどうかもある。

出勤さえすれば仕事の質より調和力でなんとかなった人も多いでしょう。でも相対的にポテンシャルや品性ある方も多いので、早々に自分自身と折り合いつける事が出来れば、悲惨な事態にはならないと思います。離職時に相応の貯金をしてれば、新天地で嫌な事があっても退職であったり妥協する余裕も出るでしょうし、やはりお金と計画性が大事でしょうね。悩ましい。

3、56歳の時転職の経験があります。自分から辞めるつもりはありませんでしたけど、専務理事の交代に伴って、旧派閥の一掃みたいな感じで辞めざるを得ない感じでした。1ケ月前に退職が決まったので、それから転職活動を始めましたが、退職後3カ月後にやっと転職できました。希望年収は300万程度まで下げて30社位応募して面接まで行ったのは2社、年齢不問でもおそらくは年齢で面接対象にしてもらえない。幸いにも今の勤務先が年齢関係なく即戦力を求めていたので、前職以上の条件で奇跡的に採用されました。いまは、転職しておだやかに仕事が出来ているし、60歳、65歳過ぎても賃金が下がらないので結果的にはラッキーでしたが、決まらない時期、嫁さんと目を合わすのがつらい日々が続き体重も8Kgほど減りました。

つぎの職場が決まっていない中で退職を決めることは、避けた方が無難です。

4、51歳で早期退職制度で割増退職金(60歳で貰える予定の退職金プラス600万ほど)を貰い退職し、その後転職しました。転職先の探し方は、キャリアを活かしたいならハローワークではなく、転職エージェントを使うのがお勧めです。転職先も退職理由と何をものさしで考えるか次第。収入を増やしたいのか、退職金に手を付けず生活出来れば良しとするのか、緩く働きたいのか。私は退職金に手を付けず、前職より緩く働く選択をしました。